アメリカ物語81 ページ35
{赤司side}
貴方「悲しんでても意味ないよな。俺たちは俺たちにしかできないことをやろう。つっても、ほぼ赤司に任せることになるけどな。」
気持ちを切り替えた白咲さんは、錆び付いた扉から目を離して俺のことを見つめた。生きているうちに何度"任せる"と言われて、その度に責任を背負ってきたことだろう。
聞き慣れた言葉。
それでも、今の俺にとって・・・
白咲さんの言葉だけが頼りなのだ。
何を言われるか身構えていると、
予想外の言葉が帰って来た。
貴方「赤司、お前は・・・
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赤司「えっ・・・・・・」
貴方「何も考えずに今は寛いでいるといい。」
赤司「・・・どういうことですか?今からでも、何かしらの方法で奴から身体を奪い取ってみんなの元へ戻る選択肢はないんですか?白咲さんも・・・その方法を知っているんですよね?」
貴方「まあ確かに・・・簡単なことではある。」
赤司「だったら・・・!」
貴方「簡単なことではあるが、今の状態だと容易くあいつがまたお前の身体に入り込むだろうな。一時的に身体を返してもらっても意味ないだろ?」
赤司「っ・・・!」
貴方「言っただろ、赤司。身体を乗っ取られたということは、お前の存在意義があいつよりも失われているということだ。むしろそんな状態であいつに挑んだとして・・・お前自身の精神がどうなるのか俺にも分からない。」
赤司「精神が・・・?」
貴方「そうだ。まずはこれまでの疲れを癒そう。よく言うだろ?"果報は寝て待て"ってな。赤司・・・クヨクヨしたり無駄に動いたりせずに見極めるんだ。奴が隙を見せた時こそが・・・お前自身が動く時だ。」
赤司「・・・!」
白咲さんの説明で理解した。つまりは・・・奴の完璧なる存在意義が揺れ動き、脆くなった時こそがチャンスだということを。そうなれば、俺が身体に戻った時も再び奪い取ろうとする奴の力は小さくなるだろう。
赤司「なるほど・・・それなら、今の俺でも奴に勝てることができるということですね。」
貴方「!・・・んー、少し違うな。」
赤司「・・・?」
貴方「ふふっ・・・大方は合っている。ただ・・・"今の赤司"じゃぁ分からないかもしれないが、その時が来れば・・・自然と感じるかもしれないな。」
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だお(プロフ) - 明待霧夜さん» 7年・・・!!数字にすると思ってたより長くて驚きました(泣)!長期間更新停止していたのにも関わらずに読んだくださってとても嬉しいです!またちょくちょく更新頑張りますね・・・! (2022年11月9日 22時) (レス) id: 8108c641b1 (このIDを非表示/違反報告)
明待霧夜(プロフ) - だおさんお帰りなさい! キセキ物語の終盤から連載を追い始め、かれこれ7年以上白咲ちゃんの物語を追っていることに気づきました…! これからも応援させてください…! (2022年11月8日 6時) (レス) @page23 id: 31d5edc1c2 (このIDを非表示/違反報告)
だお(プロフ) - あやかさん» コメントありがとうございます・・・!!戻ってきて初めてのコメントだったので感極まりました( ; ; )読んでくださってありがとうございます! (2022年10月26日 17時) (レス) id: 8108c641b1 (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - うぁぁぁ!!かっこよすぎますっ!!好き!!*°♡ (2022年10月26日 14時) (レス) @page21 id: 1bbfe76602 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:だお | 作成日時:2022年9月28日 23時