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海人side
｢優しくないよ俺は。｣
優しいのはあんたの方でしょ
こんな俺を追いかけてきてくれて
廉 ｢泣かんでよ｣
｢え、？｣
気づいたら俺は泣いていた
そして抱きしめられていた
｢え、ちょ、｣
廉 ｢吐き出したら楽になることいっぱいあるんやで｣
この人なら話してもいいかも
そう思ったけど
｢だめだよ俺と関わったらあんたも一緒の目で見られる｣
廉 ｢そんなこと気にせん大丈夫やから｣
もうこの人には叶わない
そう思った俺は話し始めた
｢長くなるけど聞いて｣
廉 ｢おん｣
｢俺が中1のとき母親が亡くなって、今の母親
は俺の父が連れてきた再婚相手。であの子はそ
の再婚相手の連れ子。｣
｢速かった。俺の母親が亡くなってから1ヶ月
もしないうちに再婚した。今考えれば浮気して
たんだろうなって。まあその再婚相手が世間で
言う虐待？みたいなことしてて｣
廉 ｢え、｣
｢酷いでしょ？その時ああこの子は俺が守らな
きゃって思った。１回庇ったらもうその矛先は
俺に向いてた。父親も見てるだけだったのに、
いつからか一緒にやり始めた。｣
｢それでこの親2人なんにもしないからさ
家事もやってバイトやって家にお金入れて
の繰り返しって感じかな｣
｢あ、だからあの痣はあいつらが付けたやつ
ね、笑｣
廉 ｢1個聞いてもいい？｣
｢なに？｣
廉 ｢なんで転校したん？｣
｢ああ、俺さその家庭を見てきてるからさ
もう誰も信用出来なくなっちゃって
前の高校でも今みたいな状況になって
なんか噂がエスカレートしすぎて
学校に呼ばれてめんどくさいから
全部肯定したら見事に退学。笑｣
｢ま、人間なんてそんなもんだよ
大体こんな感じかな｣
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作者名：かいちょ | 作成日時：2024年2月23日 15時
