伝える ページ7
ある程度片付け終わり、一息つくと
外の水道場から声が聞こえた。
開放された体育館のドアから
なんとなく会話を聞くことにした。
黒尾｢マネ達って大変だよな。｣
夜久｢体験して分かったのかよ、｣
黒尾｢おう。だってこれ、ただの雑用じゃん。｣
夜久｢でも誰かがやらないといけないからな。｣
黒尾｢うちにもマネ欲しいよな〜、｣
ザバザバとスクイズボトルを洗う
音駒の2人の姿があり驚いた。
赤葦｢お疲れ様です。｣
黒尾｢うおっ、赤葦かよ。｣
夜久｢おー、お疲れ様！｣
赤葦｢俺で悪かったっすね、｣
黒尾｢マネの話してたらマネの彼氏来るとは
さすがに思わないじゃん｣
赤葦｢はぁ…｣
夜久｢Aちゃんの仕事少し貰ったんだ。
…と言っても自主練組のせいで
いつまでたってもスクイズボトル洗えないのは
可愛そうだと思って洗ってるだけなんだけどな、｣
赤葦｢俺も手伝いますよ、｣
夜久｢大丈夫大丈夫、もう終わるし。｣
黒尾｢Aちゃんが休んでんのに
赤葦がやったらどっちにしろ梟谷が
仕事してることになるし、赤葦上がっていいよ。｣
ひらひらと手を振って黒尾さん達は
またスクイズボトルを洗い始めた。
赤葦｢では、お疲れ様です。｣
黒尾｢おー、明日な。｣
体育館に戻ると静か、というより誰もいなかった。
自分のシューズの音だけが聞こえる。
そういえば、Aはどこに行ったのだろうか。
スマホを取り出し画面が明るくなる。
“及川さんだけど彼女借りるね〜”
その文字を見てゾッとした。
すぐに青城の部屋へと駆け出す。
木兎｢お、赤葦！っておい！！｣
木兎さんを横目に通り過ぎる。
心の中で謝る。
部屋のドアに手をかけ思い切り開ける。
赤葦｢A！｣
及川｢もう来ちゃったんだ〜｣
岩泉｢赤葦か。｣
2人があぐらをかいて座っている。
赤葦｢あの、Aは？？｣
岩泉｢あぁ…ほら。｣
岩泉さんが横にズレると
Aが岩泉さんの方に倒れた。
すやすやと眠っているのを見て安心した。
赤葦｢本当すみません…｣
岩泉｢むしろ俺らの方が悪い。
体育倉庫でうずくまってたの見て回収したんだ｣
多分俺と入れ違いだったのだろう。
赤葦｢助かりました、｣
岩泉｢…おう。｣
及川｢で、赤葦くんと岩ちゃん話するんだよね？｣
岩泉｢深い意味はねーけど、Aの事妹同然だと思ってるから一応赤葦の事知っとくべきだと思って。｣
赤葦｢俺も、岩泉さんのこと知っておきたいです。｣
俺と岩泉さんはその場で心境を話し合った。
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作者名：まなか | 作者ホームページ：http://mana_no_syo_settu
作成日時：2019年4月20日 0時
