早朝 ページ12
カーテンの隙間から差し込む光で目が覚める。
目を開けると昨日と変わらない体制で、
私は京治にホールドされていた。
今、何時だろう。
そう思って自分のスマホに手を伸ばそうとするが
机の上に置いてあって届かない。
やむを得ず、枕元に置いてあった
彼のスマホを手に取る。
電源をつけ、画面上に時間が表示された。4時50分。
「まだ5時…眠っ…」
肌寒さを少し感じて布団にくるまりながら
また彼の胸元にうずくまった。
頭上から規則正しい呼吸が聞こえる。
体が温かくなってきてまたすぐに眠ってしまった。
目を覚ますと、
彼女は俺の腕の中でまだ眠っていた。
そっとスマホに手を伸ばして時間を確認する。
彼女を起こさないようにそっと布団から出る。
まだ朝早い時間で肌寒く感じ、ジャージを羽織る。
部屋から出てすぐの水道場で顔を洗い、歯を磨く。
部屋に戻ってLINEを確認する。
皆に返信をしていると木兎さんから電話が来た。
赤葦「…はい、」
木兎「あかーし!おはよう!!」
赤葦「おはようございます、」
木兎「朝飯食う???」
赤葦「6時半くらいでいいんじゃないですか?」
木兎「え!俺もう腹減った!!」
いや待て、まだ5時過ぎだ。
木兎さんは起きるの早いし
お腹が空くのも早い。
赤葦「まだ5時過ぎですよ…
自主練でもしてたらどうですか」
木兎「じゃああかーしトス上げてくれる??」
赤葦「今から部誌書かないといけないので…」
木兎「あー、そっか、じゃあランニングしてくる!」
赤葦「はい、お気をつけて。」
遠くで黒尾!!行くぞ!!と木兎さんが
叫んでいる声がする。
木兎「じゃ、またな!!」
赤葦「はい」
通話が切れ、スマホを机に置いて
部誌を書こうとすると
扉が外れそうな勢いで叩かれた。
木兎「あかーし!行ってくる!!」
ガンガンと扉を叩きながら大声で叫ばれる。
慌てて扉を開けて手で口を塞ぐ。
赤葦「静かにしてもらっていいっすか
あと、朝早いんで気をつけてくださいね」
木兎さんはコクコク頷いた。
手を離すと木兎さんは部屋を眺めた。
木兎「まだ寝てんのかー、A、早めに起こした方がいいと思う」
赤葦「なんかあるんですか?」
木兎「今日の午後からまた高校増えるからさー、」
初耳だった。
そういうのは昨日言って欲しかった。
赤葦「わかりました、」
木兎「おう、じゃあな!」
扉を閉めて一息つく。
早く起こした方が良いのだろうか。
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作者名:まなか | 作者ホームページ:http://mana_no_syo_settu
作成日時:2019年4月20日 0時