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それぞれの意味 ページ9

A「えっ…それってどういう…」
赤葦「じゃあね。 またぎゅってしていい?」
彼は私から離れて、いつものように微笑む。

A「うん。いつでもいいよ。
…うん、またね。」
顔を合わせるのがなんか恥ずかしくて
視線を落としながら小さく手を振った。

赤葦「そうだ、Aさん」
A「ん?」
赤葦「明後日、予定空けといてください。」
A「うん、わかった。」
赤葦「じゃあ。」

そういうと彼は改札を抜けて消えていった。

何か帰るのが嫌になって、
学校に戻った木兎を待つことにした。

数分して木兎が戻ってきた。
彼は私に気づく。

木兎「お前まだ居たのか…!」
A「なんか、帰りたくなくて。」
木兎「そうか〜…じゃあ俺ん家来るか!!」
A「え、いいの?」
木兎「母ちゃん喜ぶと思う!!」
A「木兎のおばさんのオムライス食べたい!」
木兎「お〜、言っといてやる!」

嬉しそうな木兎の顔を見てなんか落ち着いた。

別に振られたとかそういうのじゃないのに
なんか心がもやもやしてた。

なんとも言えない気持ちのまま木兎の隣を歩く。

A「木兎さ…」
木兎「なあ、A、お前さ何で
俺のこと下の名前で呼んでくんないの?」
たしかに前は木兎の事下の名前で読んでた。

学年が上がる度に自然と苗字になってた。
ただそれだけ。

A「特に意味は無いけど…」
木兎「光太郎、ってもう呼んでくんねーの?」
彼を見ると、いつものニコニコした表情ではなく、
切羽詰まったような、切ない顔をしていた。

A「幼馴染とはいえ、もう…」
呼べない、と言おうとすると彼に腕を掴まれた。
木兎「呼べよ、前みたいに」
腕を掴む力が少し強まった。

A「呼べないよ…私には…」
だってそんな資格ないもん。

呼ばないと決めてから数日は慣れなかった。
むしろ呼びたい、そう思った。

木兎「Aに光太郎、って呼ばれたい。」
だから、また呼んで、と彼は言う。

A「木兎知らないでしょ?何で呼ばないか。」
木兎「アイツに言われたから、だろ?」
A「もう一つ…」
木兎のことが好きだった、なんて言えない。
緊張して、言葉が出ない。

木兎「何だよ。勿体ぶるなよ。」
A「好きだったから…」
木兎「へ?」
A「好きだったから呼べなかったの…」

気づいてると思ってたのに。

木兎は本当に鈍感だ。

変わらないもの→←私も、彼も。


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設定タグ:赤葦 , ハイキュー , 梟谷   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:まなか | 作者ホームページ:http://mana_no_syo_settu  
作成日時:2018年3月8日 0時

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