放物線軌道

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約束の放課後になると
雪ちゃんがクラスまで迎えに来てくれた。

白福｢Aちゃん行くよ～｣
A｢はーい｣
白福｢うちの部員と会ったことある？｣
A｢木兎と赤葦くんくらいしかないかも。｣
白福｢てことは木兎がガードしてんのかな笑｣
A｢それはないと思う…笑｣

そんな話をしながら部室の前まで来ると
何やら中が騒がしい。

木兎｢あかーし！９時半まで練習付き合って！｣
赤葦｢嫌です｣
木兎｢何で！？昨日は付き合ってくれたじゃん！！｣
赤葦｢木兎さん、忘れたんですか。
明日は練習試合ですよ。｣
木兎｢なら尚更じゃん！！残れよ赤葦！！｣

何かと思えばスパイク練の話か…
木兎らしいっちゃ木兎らしい。

白福｢こういう揉め事ばっかだから
うちの部はある意味平和だよね～｣
そういって雪ちゃんは部室のドアを開けた。

木兎｢おお！来たか！！｣
腕を組んで仁王立ちをする制服姿の木兎と
ロッカーを整理している練習着姿の赤葦くん。

A｢木兎早く着替えないと練習できないよ？｣
木兎｢俺着替えるの早いからへーきへーき！｣
赤葦｢着替えるのは、早いですよね。
途中、気が散ってしまうだけで。｣

先に練習してますよ、と
体育館に行ってしまった赤葦くんを見て
木兎は急いで着替え始めた。

白福｢じゃあ私達は仕事始めよっか～｣
雪ちゃんについて行き、仕事を教わることにした。

白福｢部員の記録も私達の仕事で、こうやって…｣
覚えることが多く、不安になりつつも
見よう見まねで仕事を終わらせていった。

白福｢まあ、これくらいかな～
私達もう帰るけど、Aちゃんどうする？｣
時計を見るともう7時前。

A｢今日やったことまとめて、
2人の練習付き合ってくよ。｣
白福｢そっか～、じゃあお疲れ様～｣

雪ちゃん達が帰り、部室で1日の流れをまとめた。

A｢マネージャーって思ってたより難しい…｣
まとめたノートを見返してため息をつく。

すると、体育館と部室をつなぐドアが開いて
赤葦くんが入ってきた。

赤葦｢Aさん、帰ってなかったんですか｣
A｢うーん、ちょっとやる事があって…｣
赤葦｢手伝いましょうか？｣
A｢赤葦くんは練習で忙しいでしょ？
だから大丈夫。ありがとう。｣
赤葦｢いえ、すみません。｣

そういうと赤葦くんは飲み物を持って
また体育館に戻って行った。