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啓司サイド


葵ちゃんと部屋に入り、

ウォーターボトルを手渡す。


啓司「葵ちゃんさ、いつから気づいてたの?

亜嵐が凛を好きだって。」


葵「凛が龍友くんと付き合い始めて、

初めてお泊まりした後に私とGENERATIONSの

握手会に行ったんです。その時に凛が倒れて

龍友くんが抱きかかえてる姿を見てる亜嵐くんに

違和感があって。

それからかな…、ひょっとしてって。

確信したのは去年の夏休みに4人で花火をした時に

亜嵐くんが凛を見てる目で…」


啓司「そっか…、

今回、龍友が葵ちゃんを呼んだ理由は

他にもあるんだ。

凛の親友である葵ちゃんに次の恋に進んでもらう

こと。

龍友も気づいてたんだよ、

葵ちゃんが亜嵐のただのファンじゃないこと…」



葵「そうでしたか…」


啓司「亜嵐は龍友と凛のことを応援している。

メンバーの誰よりもね。

俺もわかるんだ…、好きな人が自分が認めた奴に

幸せにしてもらえてるなら、それでいいってね。」



葵「私は、そんな彼でもいいんです。

ただ、傍にいれるなら…」



啓司「でもね、俺たちはそんな綺麗な世界に

いるんじゃないんだ。凛だって怖い目に合った。

亜嵐はね…、凛の親友だからこそ守りたいんだ。

それだけは、わかってあげて。」


葵「凛が羨ましいです。でも…、

わかる気がします。

龍友くんと恋してどんどん変わっていく姿に

私と出会った頃の凛とは違う。

随分離されちゃったな…涙」


カチャッ!


凛「葵ちゃん!私は、、

葵ちゃんが居てくれたからここまで来れた。

いっつも支えてもらってばかりでゴメンね。」



葵「凛、…、私ね、

失恋しちゃった…、泣」


凛「うん、…、今夜は私が支えるから、

一緒に居るからね…泣」


俺はそっと部屋から出ると、龍友が壁に持たれて

立っていた。



龍友「啓司さん、すみませんでした。」



啓司「なぁ、お前も亜嵐の気持ちに

気づいてたのか?」



龍友「たぶん、玲於もかな…

メンバーであっても渡せません。

彼女の恋は最初も最後も俺です。」



啓司「絶対に幸せにしろよ…。

今夜は二人きりにしてやろうぜ。」


龍友「そうですね。」


二人のいる部屋のドアを眺める龍友。

そんなに愛おしそうに見るんだな…


来年は笑って花火が出来るといいな。

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作者名:mana | 作成日時:2017年8月22日 23時

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