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龍友サイド

名古屋を過ぎた頃、凛からのメール。
健二郎さんのご両親の結婚記念日らしく、ディナーを一緒にしたいって。
玲於に背中を押してもらって本当によかった。
携帯でお祝いの品を探していると、健二郎さんからメールが…。
ー今日は急遽で悪いな。
凛が両親のお祝いにディナーと1室プレゼントしてくれるらしいわ。
さっき電話でな、お前に心配させてしまったって。凛は小さい頃から、我儘言うたらアカンって自分の思いを閉じ込めてしまうんや。
なぁ龍友、お前だけには我儘言わさせてあげてくれへんか?ー
凛の我儘を俺は聞いたことがあるだろうか…?
彼女がそう思っていても、俺は可愛いお願いくらいしか思ってないんやろな…
新大阪に着いてすぐに健二郎さんに連絡する。
龍友「もしもし、龍友です。」
健二郎「おぅ、もう会えたんか?」
龍友「いぇ。健二郎さんに聞きたいことがあって、まなさんの我儘聞いたことがありますか?」
健二郎「…、あったとしても自分の事やない。俺を心配してとか、メンバーの事思ってやろうな。」
龍友「今日10個、凛が思う我儘を聞きます。そして俺の我儘を1個聞いてもらいます。」
健二郎「そうか…。俺もそうしてみるわ。」
龍友「健二郎さん、今日俺も健二郎さんのご両親を家族としてお祝いしてもいいですか?」
健二郎「あぁ、頼んだ。」
電話を切って、ホテルに急いだ。
フロントの方に声をかけると、しばらくお待ちくださいと言ってフロントマネージャーがある部屋に通してくれる。
FM「数原様、今日はご予約ありがとうございます。山下様からもご連絡頂いております。」
龍友「実は大切な人達の結婚記念日で、急なんですが何かお願い出来ないかと…。」
FM「品物や催物もお時間がございませんし、ディナーはご予約頂いておりますよね。」
あっ!
龍友「ピアノはありますか?」
FM「ありますが、本日はピアニストが不在でして」
龍友「いえ、お借りできれば。一曲だけ歌わせてもらえないでしょうか?」
FM「歌をプレゼントですか?わかりました、協力させていただきます。」
龍友「ありがとうございます。」
今の俺と凛が出来ることを届けたい。
選曲しようと鞄からiPadを取り出すと、一枚の紙が床に落ちる。それを拾って見ると、フリーライブのチラシ。
今年の春、凛がある人のライブに以前から行きたがってたのを、たまたまHIROさんに話したら、連絡してやるから行ってこいよって。

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作者名:mana | 作成日時:2017年8月22日 23時

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