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凛サイド

隆二さんのWinter againは今までの中で一番
カッコよかった。弾いてても隆二さんの声がスッと入り込んで深みが増す。
龍友「さすがだよ…、言わなきゃよかったな…。」
凛「龍友くん、やるよ。To heartの方から。
はい、譜面!」
龍友「えっ?」
私はこの曲って聞いた時、剛さんのパートがどちらになるか気になっていた。
私のイメージは龍友くんで、主旋律にアレンジしていたモノしか作っていなかった。
もし隆二さんだったら、また作り直しながらだったから時間が相当かかって迷惑をかけたに違いない。
ソナーポケットさんの方は、きっと龍友くんも歌い込んでいるし、ko−daiさんも一緒だから、龍友くんが音楽祭で魅了させられるのはコレしかない。
発声、リズム、キー調整に時間をかけて、私なりの伴奏をする。
龍友「なぁ、録音したらあかん?俺、本番もピアノだけにしてもらいたいと頼んでみる。勿論、隆二さんにもお願いするから。」
凛「ゴメンなさい。勝手にアレンジしたらダメだよね…。」
龍友くんの言葉で現実に戻される。
私、何焦ってるんだろう…
コンコン♪
隆二「凛ちゃん、俺にも聴かせて。龍友、俺が撮るからお前は自分のパートを歌え。」
龍友「はい。凛、お願い。」
一気に緊張感が張り詰める。
目を閉じて一つ深呼吸して、彼の方を見ると
うん。と頷いた。
Aメロは龍友くんの得意とする低音。
でもこの曲は交互に歌うのではなくて、1と4、2と3
といった感じだから、聴き手によってどっちの声がスッと入ってきたのか…、これで決まる。
それは…、サビに入ると、スッと入った方の音をもらってしまうから終わったあと、どっちが良かったかわかってしまう曲。
きっと隆二さんは高音で勝負してくる…。
サビに入った。
珍しい…、龍友くん主旋律なのに抑えてる。
2番が終わり、次はメインどころのソロ。
♪夜は夜になるため 太陽を犠牲にするという
隆二さんのソロ
♪永遠なものなんてない それでも星は
2人で
♪2人の上で光る
ここは、絶対に龍友くんが外せないトコロ。
そして、ラスト。

隆二「うん、よかった。俺も歌いやすそう。
凛ちゃん、悪いけど、龍友にはまだ負けないよ。」
弾いてて思った…。
龍友くんの低音に隆二さんの高音。
一緒になったらそれは素敵なんだけど、2人の時は
主旋律が隆二さんで龍友くんがハモる方がしっくりくる。
龍友「凛、サビ半音上げてくれない?」
隆二「そうきたか…、苦笑」

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作者名:mana | 作成日時:2017年8月22日 23時

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