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ページ21

A『…誰も私に会わせないでくれませんか?』

○ラギーサイド

どういうことっすか?
Aが…お見舞いを拒否してるって

学園長「そのままの意味です。私もAさんではないので、なんでかは分かりませんが…」

…わかったっす

…Aは、不思議な子だ
男子校に自ら入学し、性別を偽っているわけでもないのに、僕と言って男装してる。

時々、変な事に頭をつっこんで、それを解決したり、スルーしてる。

初対面にもかかわらず、馴れ馴れしく接してくる

そんなAが、数年間の記憶を無くして、お見舞いを拒否なんて

少し信じられないっす

レオナ「…ギー…ラギー!」

あっ
な、なんすかレオナさん!

レオナ「デラックスメンチカツサンド買って来いって言ったんだ。」

わかったっす!


レオナ「…Aのこと気になんのか?」

ギクッ

レオナ「その反応は図星みてぇだな。ちょっと気になることがあったから調べてみたが…聞くか?」


…聞くっす!

レオナ「わかった。メイリュー家のことは、噂程度には知ってるか?」

あぁ、あのちょっとおかしい貴族の奴っすよね?

レオナ「あぁ、実はあいつら、十二年前に4歳の娘を失ってるんだ。」

へぇーそうなんすか…
え?それとAになんの関係が?

レオナ「最後まで聞け…その娘の名前は、A・メイリュー。飛行中の箒から落ちたらしい」

…?

レオナ「さらに、メイリュー家には、息子もいたんだ。趣味は、飛行。」

…!!

レオナ「おかしいと思わないか?飛行術の対象年齢は、6歳以上。なのに、4歳の娘が死んで、飛行術が趣味だった息子は、今も生きているはず。」

…まさか
本当に死んだのは息子で、娘は生きているってことっすか?

レオナ「察しがいいじゃねぇか。」

でも、そうしたら別に娘を死んだことにする必要はないんじゃないっすか?

レオナ「…じゃあ、もしメイリュー家の連中が娘より息子の方を溺愛していたら?息子の死を認められると思うか?」

…!
あ…

レオナ「そういうことだ。多分、レイが拾ったのは、にげだしてきたからじゃねぇか?」

そうか…
数年間の記憶がないAの記憶が…レイさんが拾う数日前までのことだとしたら…

お見舞いを拒んでるのは、親が来るかもしれないから…
そして…
家に連れ戻されると思ってる?

●→←●



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作者名:作者 | 作成日時:2021年12月5日 20時

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