魔法の使えない生徒 ページ3
？「あ、来た」
学園長「まったくもう。新入生が一人足りないので探しに行っていたんです。」
鴉野郎がそういうと、後ろからフードを被った人がもう一人出てきた。
新入生？
ここは学校なの？
学園長「さあ、寮分けがまだなのは君だけですよ。狸くんは、私が預かっておきますから、早く闇の鏡の前へ。」
？「ふぐぐーー！！」
抗議するように猫が言う。
狸？猫じゃないのあれ
鏡「汝の名を告げよ」
ユウ「ユウです」
へぇーあの人ユウって言うんだ。
鏡「汝の魂の形は………………
わからぬ。」
…？
なんでだろ
学園長「なんですって？」
鏡「このものからは魔力の波長が一切感じられない……
色も形も、一切の無である。」
魔力？
魔力ってなんだろー
鏡「よって、どの寮にも相応しくない！」
周りがざわつく。
えっと…とりあえずいい話ではないよね…
あの人どうなっちゃうんだろ
学園長「魔法が使えない人間を黒き馬車が迎えに行くだなんてありえない！生徒選定の手違いなどこの100年ただの一度もなかったはず。一体なぜ……」
魔法？魔力と同じなのかな？
？「モゴモゴ…ぷはっ！だったらその席、オレ様に譲るんだゾ！」
猫が学園長の手から抜け出して言う。
独特な喋り方だなぁ
…って語尾「ニャ」じゃなくて「ゾ」なんだ。
学園長「あっ待ちなさい！この狸！」
？「そこのニンゲンと違って俺様は魔法がつかえるんだゾ！だから代わりにオレ様を学校に入れろ！魔法ならとびっきりのを今見せてやるんだゾ！」
猫はそう言うと、口から炎をだした。
あれが魔法か…
…あれ？もしかしてよけた方がいい？
？「うわぁ！！あちちちっ！尻に火が！」
うわ！大丈夫かな？
学園長「このままでは学園が火の海です！誰かあの狸を捕まえてください！」
えぇ…捕まえろって…
ていうかなにあたふたしてるだけなんだ鴉野郎。
指示を出してる暇があるなら早く捕まえろよ。
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作者名：作者 | 作成日時：2022年1月2日 21時
