jyo.hashi (ページ5)

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jyo

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何で俺はコイツを連れて今車に乗っているのか。
と言うか、何で俺が連れて帰ってきたのか。
そのまま店に置いてきて帰ってきても良かったのに、何かほっとけなかった。

事の発端は今日店で起きた。
俺がいつものように女に色んな酒を開けてもらってる時にコイツがヘルプに入ってきて。
あー今日はコイツなんか。くらいやった。最初はな。
女に酒を開けさせる為に開けた酒は無くさないと行けないからヘルプの奴が飲むんやけど、これが大変で。…コイツめっちゃ酒弱いやん。って。
何で俺のヘルプ入ってきたん………

いつもは弾む会話も今日はコイツのことが気になって全然会話出来んくて。
挙句の果てにアフター誘われたけど断ってもうたし。
あー、客減ったな。なんて女が怒って帰っていく姿を見ながら呑気に思ったり。
横目で潰れたヤツを見るとめっちゃ幸せそうに寝とるし。
…かわええ顔立ちしてるなあ。
…テーブルに置いてある女が置いていった名刺を見て、ああコイツカナタって言うんか。

なんていつもは思わないこととかをカナタには思って。
カナタを自分のもんにしたくなった。

だからまあ、今カナタを連れて俺の家に帰ってるんやけど。

「コイツ、潰れたから俺が連れて帰るわ。」
って店で言うたら、
「ええ、ジョウ珍しいやん。」
「ハッスン、純粋なので大事にしたって下さいね、」
なんてダイチとダイゴに言われてもうたし。
ダイゴはカナタと仲ええらしいけど、ハッスンって誰やねん……………

そう考えているうちに家に着いて。
カナタは起きるわけないからおんぶで部屋まで運ぶ。
重いか重くないかで言われたらまあ重いけどまだ持てるくらいの重さやから良かった。

俺のベッドに寝かせたらとりあえず放置しとく。
暫くすれば起きるやろ。なんて思いながらコイツの近くで携帯を弄る。

3時間くらい経った頃やろか。
何かモゾモゾしてるからベッドを見るとカナタが起きてて。
不覚にもその姿に何故か胸がキュン、ってした。いや、何でキュン？って自分でも思うけど。

それでコイツに色々説明して。
コイツの名前はカナタやなくてオオハシカズヤってことが分かったし、めっちゃあほなんも分かった。

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