オールマイトの不安 Side.Allmight ページ17
『緑谷少年…相澤少女の前では絶対に気を緩ませないでほしい』
いいね。
「オールマイトさん?どうかなさったんですか」
13号くんに呼ばれてやっと意識が戻ってきた。
「いや、なんでもないんだ」
生徒が学校から引き上げた後、教師たちは職員室で、早速やってきたプロのオファーを整理する。
雄英の毎年恒例の行事らしい。正に縁の下の作業だ。
「そう…ですか。もし疲れたらご休憩なさったらいかがですか?」
「いやいや遠慮しとくよ。相澤くんがあぁも頑張ってる前じゃ休憩なんてできやしないさ」
近くの机では、パソコンのディスプレイと睨めっこしながらしきりにキーを叩く相澤くんの姿があった。
そういえば、と思い出す。
何故、私はたった今、今日緑谷少年に向かって言った警告を思い出したのか。
その時のことが鮮明に思い出される…。
『…まさか!』
『君と私が想像することが一緒なら…おそらく彼女はもう君と私の関係を疑っている頃だろう』
彼女の“個性”である『五感発達』は…推測でしかないが…私たちからしてみれば危険なものだ。
『爆豪少年の時のように…口に出してしまうことがないよう、呉々も頼んだよ』
緑谷少年には一応念を押したが大丈夫だろうか。
ワン・フォー・オールの秘密は代々秘密裏に譲渡主と共に受け継がれてきた。
私たち師弟を除いてもその秘密を知るのはほんの一握り。
この秘密が如何に人に知られてはならぬかの証だ。
「それにしても…相澤くん熱心すぎやしないかい?」
クラス受け持ってたらああも違うのかな…と13号くんに尋ねたら、あぁ、とコスチュームの下でクスクスと笑い始めた。ひどく新鮮味があった。
「コレ、マイク先輩に聞いたんですけど…他の人には内緒ですよ。言ったら先輩、気ィ悪くするだろうから」
ゴニョゴニョ、と彼が耳打ちしたその知らせに私はつい驚いて声を上げそうになってしまった。寸でのところで止めたけど。
(なるほどねぇ)
けれどそのことを聞いてしばらくは頬を引き締められなくなっていた。
「…オールマイトさん?」
私の緩んだ頬に気づいて、訝しげな声を相澤くんがあげるまでは、私はずっとその調子だった。
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サラ(プロフ) - 未戳さん» お褒めいただき光栄にございます!楽しみにしていてください。 (2016年11月4日 22時) (
レス) id: cb57f05521 (このIDを非表示/違反報告)
未戳 - 今まで読んだ作品の中で一番面白いです!毎回楽しみにしてますよ!! (2016年11月3日 11時) (レス) id: e8817cfbda (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - ももタ郎。さん» ありがとうございます！是非とも頑張らせていただきます! (2016年10月11日 22時) (レス) id: cb57f05521 (このIDを非表示/違反報告)
ももタ郎。(プロフ) - 続編おめでとうございます！応援してます！ (2016年10月11日 22時) (レス) id: 222ce333cf (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - リズさん» ありがたいです!是非とも頑張らせていただきます! (2016年10月10日 20時) (レス) id: cb57f05521 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サラ | 作成日時：2016年10月10日 15時
