決勝戦 ページ13
『さァいよいよラスト‼ 雄英一年の頂点がここで決まる‼
決勝戦 轟対爆豪‼
今‼ 』
START!!
開幕の合図がした。
屋内を出ると、すぐに冷気が襲いかかった。轟の“個性”だろう。現にフィールド全体を覆うほどの氷山が眼下に広がっていた。
「すごいな」
つい口を突いて出た一言に反応する者が多数。
出久や八百万など、試合に集中していた者も数名いた。
「Aちゃん」
「おかえり!お疲れ様」
「えぇ」
空いていた席に座り、試合を観ることにする。
決勝戦は当然ながら壮絶なものとなりそうだ。
…俺じゃあ力不足かよ。
そして、かなり込み入ったものとなりそうだ。
何故だか、出久との闘いで解放したはずの左側を轟は一切使おうとせず。
その態度に勝己も相当苛立っているようで、試合中にも関わらず怒鳴り散らす始末だ。
…てめェ虚仮にすんのも大概にしろよ!ブッ殺すぞ!!!俺が取んのは完膚なきまでの一位なんだよ!
思えばこの様子、全国に流されるのだった。
もしかしたら自主規制もかかることになるかもしれない。
…舐めプのクソカスに勝っても取れねんだよ!デクより上に行かねえと意味ねえんだよ!!
…。
…勝つつもりもねえなら俺の前に立つな!!!
何でここに立っとんだクソが!!!
試合を観ていて、思った。
互いにトップになることに拘る二人。
けれど一方はその目的を忘れてしまったかのように力を抜いてしまい、
もう一方はそれを好機とも一切取らずに逆に怒りを露わにしてる。
両者の思考がまったく理解できなかった。
何故、急に向上心を無くしてしまったのか。
何故、ただ勝つのではいけないのか。
(…こればかりはどうにもできない)
人間でなければ、いや、本人でなければわからないことだ。
「負けるな頑張れ!!!!」
出久の声援が聞こえてきた。
フィールド上で轟の“左”に火が灯った。
対して、勝己は私にも見せたあの空中からの爆撃を繰り出そうとしている。
山場だ。
けれど。
一瞬にして火は消えてしまった。
榴弾砲着弾!!
私も味わったあの爆発が再びフィールドで見られた。
『相澤戦で見せた人間榴弾!!
轟は緑谷戦での超爆風を撃たなかったようだが果たして…』
轟は、場外の一枚氷塊の上に眠るように横たわっていた。勝敗ははっきりとしていた。
「オイっ…ふっ…ふざけんなよ!!」
勝己はズカズカと突き進んで、轟に容赦なく掴み掛かった。けれど、ついに彼が目を開けることはなかった。
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サラ(プロフ) - 未戳さん» お褒めいただき光栄にございます!楽しみにしていてください。 (2016年11月4日 22時) (
レス) id: cb57f05521 (このIDを非表示/違反報告)
未戳 - 今まで読んだ作品の中で一番面白いです!毎回楽しみにしてますよ!! (2016年11月3日 11時) (レス) id: e8817cfbda (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - ももタ郎。さん» ありがとうございます！是非とも頑張らせていただきます! (2016年10月11日 22時) (レス) id: cb57f05521 (このIDを非表示/違反報告)
ももタ郎。(プロフ) - 続編おめでとうございます！応援してます！ (2016年10月11日 22時) (レス) id: 222ce333cf (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - リズさん» ありがたいです!是非とも頑張らせていただきます! (2016年10月10日 20時) (レス) id: cb57f05521 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サラ | 作成日時：2016年10月10日 15時
