準決勝 ページ11
『さぁてさて、これで決勝進出者が決まるぜ!!
相澤A対爆豪勝己!!
START!』
フィールドに立てば、恐怖など吹き飛んでいた。
あるのは、ついにここまできたかという実感のみ。
BOOM!!
「ッ!いきなりか...」
本当に容赦がないな、と私は襲いかかって来た爆炎を纏う拳を躱した。
勝負開始と共に勝己は怒濤の攻撃を繰り出して来た。対して私はここ最近読み齧った武術の書から汲み取った技でそれらを去なす。
(正直敵うかはわからんが...試してみるか)
『キショい本性サラす覚悟くらい作っとけや』
『そんなもんもできねぇんなら俺の前に立つな』
あの日、彼の誕生日の夜のことが頭を過った。
(あの日から...ずっと考えて来た)
君と闘う時。君に勝つ術。
今までそんなこと考える日も来ないだろうと思ってた。私自身一番驚いている。
何故こんなにも、彼との勝負にこだわっているのだろう。
今までひたすら隠そうとしていた事実を晒す覚悟を決めた原因は何なのだろう。
(そうか。君なんだな)
君の寛容的なあの言葉が、例え言葉だけだったとしてもあの態度が、私をその気にさせたんだ。
(きっとこれの“名”は...)
“勇気”だ。君から貰った。
何だってできる。何も怖くない。何が立ち向かって来ようが闘える。そんな気分だ。
「オッラぁ!!」
勝己が次の攻撃を仕掛けて来る。その爆撃で彼自身の視界も曇るであろうタイミングを見計らって...私は『消えた』。
『消え...!?相澤また麻酔薬化かぁ!!?一瞬のうちに消えちまったぁ!!』
ご名答。しかし勝己はその実況を聞く前に既に口と鼻を片手で覆っていた。相変わらず勘がいいと言うか、学習能力が高い。前々戦の対八百万の時と同じ手だが、別に彼を意識を奪うことが目的じゃない。
私の狙いは...。
「ッ!?」
口元を覆って隙が出来た右側だ。私は咄嗟に擬人化してそこに拳を叩き込んだ。
ゴッ!!
『入ったぁ!!顔面にモロ!爆豪もだが相澤も負けねぇエゲツなさだ!!』
勝己が蹌踉めいた隙を突いて、鳩尾を蹴る。今度は此方の番だ、と反撃を始めた。
一応プロの目もあるのでそこまでグロッキーなことはしない(一応力も抜いた、本気の力で何度も打撃を喰らわせたら骨が何本あっても足らない)。
「...うっぜえ!」
流石に力を抜き過ぎたのかもしれない。まるで蚊を追い払うような勢いで勝己はとりわけ大きな爆発を起こした。
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サラ(プロフ) - 未戳さん» お褒めいただき光栄にございます!楽しみにしていてください。 (2016年11月4日 22時) (
レス) id: cb57f05521 (このIDを非表示/違反報告)
未戳 - 今まで読んだ作品の中で一番面白いです!毎回楽しみにしてますよ!! (2016年11月3日 11時) (レス) id: e8817cfbda (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - ももタ郎。さん» ありがとうございます！是非とも頑張らせていただきます! (2016年10月11日 22時) (レス) id: cb57f05521 (このIDを非表示/違反報告)
ももタ郎。(プロフ) - 続編おめでとうございます！応援してます！ (2016年10月11日 22時) (レス) id: 222ce333cf (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - リズさん» ありがたいです!是非とも頑張らせていただきます! (2016年10月10日 20時) (レス) id: cb57f05521 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サラ | 作成日時：2016年10月10日 15時
