先生と同じ苗字って厄介ですね ページ43
ドアの開く気配がして、三人で振り返った。その他全員もドアに注目する。もう一人の幼馴染だ。刺すような視線に、彼は目を逸らした。滅多に無い事だったらしい。
「出久」 「Aちゃん!」
笑いかけて来られて、何だかこの笑顔を見るのも久しぶりな気がした。
話しかけようとしたが、その前に飯田天哉に先を越されてしまった。
「俺は私立聡明中学の…」
「聞いてたよ!あ…っと僕緑谷…よろしく飯田くん…」
「緑谷くん…君はあの実技試験の構造に気付いていたのだな…俺は気付けなかった…!!君を見誤っていたよ!!悔しいが君の方が上手だったようだ!」
どうやら入試の際に一悶着あったらしい、推薦の私には知らぬ事だ。
でも、出久がその時、人の心をとらえるような何かをした、ということはわかった。
何だろう、胸中に蠟燭の灯りでも灯されているような気分だ。
(良い事、なのか?)
私にはまだよく、わからない。
「あ、そのモサモサ頭は!!地味めの!!」
また新たな気配と匂いがしたかと思えば、人当たりの良さそうな女子が教室の外からこちらを覗いていた。どうやら出久と面識があるらしい。出久は何故だか赤面で慌てふためいていた。
赤面といえば・・・勝己だ。
あれから、あの態度の豹変ぶりの原因を考えていたが、まったく理解できなかった。
しかし、本人には聞けない…。どうしたものか…。
「お友達ごっこしたいなら他所へ行け」
この声と、匂い。間違いない。
私は辺りを見渡して、唖然とした。
彼は、廊下に寝っ転がっていたのだ…寝袋の中に。
「ここはヒーロー科だぞ」
芋虫のようだ、と思った。
そんな事思ってるなんて思ってもいないのか、それとも思ってるけどそんな事彼には些事なのか。
後者だ、十五年の関係が答えを出した。
因みにその芋虫は、今寝袋の中で、ゼリーを飲んで吸い込んでる。飲み干してる。
それを見るクラスメイトたちは、今迄こんな不可解な生き物見たことない、という顔をしていた。
もし私が消太と会ってなければ、私もあの中にいたのかもしれない。
ただ十五年の時が麻痺を起こさせているだけで。
「ハイ静かになるまで8秒かかりました。時間は有限、君たちは合理性に欠くね…
担任の相澤消太だ。よろしくね」
消太…は器用に立って寝袋から這い出る。
しかも、中から何か衣服を取り出してる(正直、あれは着たくない)。
「早速だが体育着着てグラウンドに出ろ」
…にしても、担任と同じ苗字か。
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ハック - ぶつかりあえのところヒーロになっとる (2021年9月25日 22時) (
レス) @page29 id: 0c5e7e9ecb (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - 時雨さん» はい、私もおもくっそ楽しみです。 (2017年1月6日 7時) (レス) id: cb57f05521 (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - 時雨さん» わぁお!!本当ですね、ご指摘ありがとうございます。 (2017年1月6日 7時) (レス) id: cb57f05521 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - 瞳孔じゃなくて同校じゃないですか？「恐るべし」の所 (2017年1月5日 23時) (レス) id: c6b79d49da (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - 夢主ちゃん可愛いぃぃぃぃ！家庭教師ヒットマンREBORNご存じなんですね！私エルドライブアニメ化楽しみすぎて寝れないです (2017年1月5日 22時) (レス) id: c6b79d49da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サラ | 作成日時：2016年8月6日 17時
