訪問 ページ36
後日、教務室に呼ばれた。
うちの学校から雄英進学者が三人も出るとは、と。
正直、私を碌に知りもしない奴に賛美されるのは癪に思ったが、それ以上に腑に落ちてませんという顔の奴が隣にいるのでどうしたものかと頭を抱えた。
放課後、私はそいつ…勝己の不穏な空気を嗅ぎつけて、今にも出久に襲い掛かりそうな彼の肩に手を置いた。
「勝己」
「あぁ?ンだよ」
「話があるから、出久に変な事しないで」
「てめぇ、また…」
今すぐにでも憤りそうな彼を何とか宥めて、約束をこじつけた。出久とは「また一緒の学校に通えるなんて嬉しい」と話をした。
今、帰り道を私が勝己から二歩下がった形で歩いている。彼の足取りにはかなり苛立ちを感じる。元々背筋の曲がった歩き方で、かなり独特なものだったけれど。
「…お前、何か知ってんのか」
「何が」
「・・・チッ、何でもねぇよ!」
そっちが話しかけてきたくせに、随分と理不尽な態度だ。
(出久のことなら、気になることが一つある)
先日…入試の時以来、出久の体臭が微妙に変化していた。この変化は、大抵成長期を過ぎてから起こるものだ。おそらく月経とか精通とかでホルモンバランスが関係してるんだろうが…このせいで同級生たちが第二次性徴期を迎えた頃にはかなり苦労した。
なんせ、学校に来たらそれまでと違う世界が広がっていたからだ、嗅覚がそう言ってた。
因みに私はなるべく厠には近づかないようにしてる。理由は…わかるだろう?
「今日親いねぇから」
そう言って勝己はドアを開けた。
そういえば、彼の家に行くのは初めてだった。
親がいないから、敢えて話の場を自宅にしたのかもしれない。
別に私の家でもいいけれど、消太が何故か嫌がるから。
そういう事はしなさそうなものだけど、勝己はお茶まで出してくれた。
「話って何だ」
「お守りをありがとう。あの手のものは信じない質なのだけれど合格した」
「…は?」
「それだけ」
私がお茶を啜ったら、訝しむような瞳が向けられる。
人(?)が感謝の一つや二つしただけで何故こんなにも怪しまれなければならないのか。解せない。
「…ケッ。珍しく話しかけてきたかと思えば」
まるで玩具を貰い損ねた子供のようだと思った。どうしてかはわからないけど。
「じゃあ、貴方はどうしてほしいの」
私は試しに聞いてみた。
そしたら、これまた原因はよくわからないけど、勝己の顔が赤色になった。
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ハック - ぶつかりあえのところヒーロになっとる (2021年9月25日 22時) (
レス) @page29 id: 0c5e7e9ecb (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - 時雨さん» はい、私もおもくっそ楽しみです。 (2017年1月6日 7時) (レス) id: cb57f05521 (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - 時雨さん» わぁお!!本当ですね、ご指摘ありがとうございます。 (2017年1月6日 7時) (レス) id: cb57f05521 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - 瞳孔じゃなくて同校じゃないですか？「恐るべし」の所 (2017年1月5日 23時) (レス) id: c6b79d49da (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - 夢主ちゃん可愛いぃぃぃぃ！家庭教師ヒットマンREBORNご存じなんですね！私エルドライブアニメ化楽しみすぎて寝れないです (2017年1月5日 22時) (レス) id: c6b79d49da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サラ | 作成日時：2016年8月6日 17時
