恐るべし ページ32
(…?顔が赤い)
私はコーヒーに気を取られていたが、途中目だけで、隣に立ってる勝己を確認すると彼の顔が紅潮していることに気がついた。
(霜焼けか…人間が赤面になる理由に挙げられるのは主に3つ…感情的、生理的、環境的…この内のどれか1つ)「勝己、顔が赤い。熱があるんじゃないの」
「あ、あぁ?」
「努力と無理は違う。家から風邪薬を持ってくる。此処で待ってて…」「いらねぇよ!」
一歩踏み出したら、近所迷惑かというくらいの大声で止められた。どうしてだかはわからない。けど、何かひどく怒ってる様子だった。
「気に喰わないことをしたら謝る。だから、無理はしないでほしい」
「別に無理なんかしてねぇ！」
「そう、ならいい」
勝己は心なしか更に顔を赤くさせているような気がした…。私は首を傾げながらも、空になった缶をくずかごに捨てた。
「御馳走様、お金は学校で必ず返す」
「あ?その程度の金くらい返してもらわなくたっていいわ!」
「…そう。じゃあ、本当に御馳走様。学校で会お…!?」「待てや」
その場を立ち去ろうとした時、私はまた肩を掴まれて引き止められた。
「何、」ズイっと、突き出されたそれに私は思わず目を見開いてしまった。
(お守り?)
そう、お守りだ。
首に容易にかけられる程度の長さの紐がついた赤い物で、少し重量がある。中心には『祈願』と書かれていた。
(しかも、手作りらしい)
この万能め。と、私はその出来に舌を巻いた。
「ッハ!何でもナメくさってるてめぇだ、それくらいなきゃ受かんねぇだろうよ」
そう言って、勝己は今度は帰ろうとしていた。
その前に。
「勝己は、私が雄英に受かってほしいのか?」
素朴な疑問が浮かんできた。
そこらの神社で購入するのではなくて、手作りという点。彼が人のために何かを作ったというのが不自然だ。
質問を投げやった途端に、見えていた勝己の両耳が朱に染まった。振り向いた彼の顔面も異様なまでに赤かった。
「ッうっせぇ!!とにかく合格しねぇとぶっ殺すかんな!!わかったかこのスカし女!!」
「…?わかった」
同じ高校じゃなきゃてめぇをぶっ潰せねぇだろうがよ、と吐き捨てるのも忘れずに今度こそ勝己は立ち去ってしまった。
(なるほど、赤面の理由は苛立ちか)
私も手中のお守りを睨め回した後、すぐにそこから立ち去った。
(それにしても本当に重量があるな・・・何が入ってるんだ?)
その答えがわかるのは、暫くしてからの事だった。
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ハック - ぶつかりあえのところヒーロになっとる (2021年9月25日 22時) (
レス) @page29 id: 0c5e7e9ecb (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - 時雨さん» はい、私もおもくっそ楽しみです。 (2017年1月6日 7時) (レス) id: cb57f05521 (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - 時雨さん» わぁお!!本当ですね、ご指摘ありがとうございます。 (2017年1月6日 7時) (レス) id: cb57f05521 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - 瞳孔じゃなくて同校じゃないですか？「恐るべし」の所 (2017年1月5日 23時) (レス) id: c6b79d49da (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - 夢主ちゃん可愛いぃぃぃぃ！家庭教師ヒットマンREBORNご存じなんですね！私エルドライブアニメ化楽しみすぎて寝れないです (2017年1月5日 22時) (レス) id: c6b79d49da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サラ | 作成日時：2016年8月6日 17時
