天才とナード ページ21
｢そっ…そんな規定ないよ!前例がないだけで…｣
｢こらデク!!!｣
｢どわ!!?」
直ぐさま反論した出久に勝己は“個性”まで奮った。勝己の“個性”は『爆破』…痩せっぽちの出久の身体は当然後方に放られる。
私も止めに入ろうとすぐ立ち上がった。
｢“没個性”どころか“無個性”のてめぇがぁ〜何で俺と同じ土俵に立てるんだ!!?｣
｢待っ…違う、待ってかっちゃん。別に…張り合おうとかそんなの全然!」
「勝己、今すぐ止めなさい」私は勝己の肩を抑えようと手を伸ばす。
「A!!てめぇは黙ってろ!!」意図も容易く、その手は振り払われたが。
駄目だ。こうなると勝己はもう止められない。
私の払い除けられた手は行き場を無くしていた。
出久も後ずさりし過ぎて逃げ場がない。
「ただ…小さい時からの目標なんだ…それにその…やっみないとわかんないし…｣
｢なァにがやってみないとだ!!!記念受験か!!てめぇが何をやれるんだ!?｣
弱々しい出久の声にまた笑いの嵐が巻き起こる。
つくづく今日は神経を逆撫でされる日だ。嘔吐してない自分を褒めたいくらいだ。
「あ、そういやあ相澤。お前雄英から推薦来てんぞ」
…。再度世界に罅が入った。
もう、言いたいことを言ってもいいだろう。私は十分に耐えたのだから。
空気を読めこのクソ担任が。…とは、流石に言えなかったが。
「すっげぇ!!マジかよ!?」「相澤さんすっごーい」「でもわかるわぁ、相澤ってチートだもん」
途端に騒めくクラス。私はもう、何というかわからないが、頭が正常に働かなかった。
『勝ち組って良いわァ、』
『所詮世の中“個性”だもんなぁ』
正常に、機能しない…。
「先生、私もう早退します。失礼しました」
私は直ぐに立ち上がっていた。もう何もかもがどうでもいい。消太との約束二つも、出久のことも。
…そうだ、考えてみれば出久の進路先のことなんてどうでもいいじゃないか。私たちは所詮赤の他人なんだから。
私は自分の机に戻って鞄を掴むと、自分も知らない間に教室から出ていた。教師の制止の声も、幼馴染の呼ぶ声ももう聞こえていなかった。
兎に角、家に帰って消太とじっくり話がしたかった。
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ハック - ぶつかりあえのところヒーロになっとる (2021年9月25日 22時) (
レス) @page29 id: 0c5e7e9ecb (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - 時雨さん» はい、私もおもくっそ楽しみです。 (2017年1月6日 7時) (レス) id: cb57f05521 (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - 時雨さん» わぁお!!本当ですね、ご指摘ありがとうございます。 (2017年1月6日 7時) (レス) id: cb57f05521 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - 瞳孔じゃなくて同校じゃないですか？「恐るべし」の所 (2017年1月5日 23時) (レス) id: c6b79d49da (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - 夢主ちゃん可愛いぃぃぃぃ！家庭教師ヒットマンREBORNご存じなんですね！私エルドライブアニメ化楽しみすぎて寝れないです (2017年1月5日 22時) (レス) id: c6b79d49da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サラ | 作成日時：2016年8月6日 17時
