物語始動 Side.Protagonist ページ18
あれから月日が流れるのは本当に早いもので、気づけば私は中学最高学年を迎えていた。
出久と勝己とは相変わらずの仲だ。人間で言うところのオトモダチ。互いに困っていたら助け合う仲。それ以上でもそれ以下でもない。よく『友のために命を捨てられるのか?』なんて質問があるが、そう問われると答えるに難しい。人はこれを薄情と言うだろう、知っている。
「Aちゃん早く早く!!」出久に手を引かれながら私は走る。
「わかってるって、」
只今、登校中。もっと細かく言えば、ほぼ毎日の儀式とも言える、出久のヒーロー分析中。この為だけに私は早めに学校に駆り出される。でもまぁ別にいい。別に物語のヴァンパイアみたく陽に当たったら消滅するわけでもなし。
いつもなら私よか足の遅い出久だが、この時だけは私よか足が速い(気がする)。
「うわっでっけー敵!!」
(ほう、シンリンカムイにデステゴロ…バックドラフトもいる)
私は大してヒーローに興味は無かった。これも全部オタクの幼馴染の影響だ。
「Aちゃん誰!!誰対戦してる!?」
「シンリンカムイ」
＿…怪物化とかすげー“個性” 何やらかしたん?
＿…ひったくりだっ。
＿…つになるのやら。
＿…キャーガンバレカムイー!!
…それにしてもここは騒がしいな。特にシンリンカムイは若手の実力派…若い女ファンが騒がしくて敵わない。何で人間は媚を売る時こうもトーンが高くなるのか。
「ご、ごめん。もう少しだけ待ってて?」
「別に構わないよ」
もし本当に出久の趣味に嫌気が刺していたら今一緒に登校していないだろう。
そう言って私は密かに耳の中を変形させた。
今私の耳に穴はない。要は“個性”で耳栓を作ったのだ。
五感が鋭いのも考えものだ。
私の一言に安堵して、出久は漸く引いていた手を離した。彼がとりだしたのは『将来の為のヒーロー分析ノート』。出久が寝る間も惜しんでつけているノートの下書きメモだ。もう13冊目だ。
＿…一発ハデに見せろよ樹木マン!!
隣の中年がエールを送っているのが僅かながらに聞こえる。
＿…出るな、先制必縛…
「キャニオンカノン!!」
誰もがカムイの必殺技が繰り出されると思った時、美味しい所が巨大な女に掠め取られてしまった。
まぁ、私の五感ならすぐにわかったが。
カエルの子ってカエル→←養親・相澤消太の悩み Side.S.Aizawa
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ハック - ぶつかりあえのところヒーロになっとる (2021年9月25日 22時) (
レス) @page29 id: 0c5e7e9ecb (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - 時雨さん» はい、私もおもくっそ楽しみです。 (2017年1月6日 7時) (レス) id: cb57f05521 (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - 時雨さん» わぁお!!本当ですね、ご指摘ありがとうございます。 (2017年1月6日 7時) (レス) id: cb57f05521 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - 瞳孔じゃなくて同校じゃないですか？「恐るべし」の所 (2017年1月5日 23時) (レス) id: c6b79d49da (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - 夢主ちゃん可愛いぃぃぃぃ！家庭教師ヒットマンREBORNご存じなんですね！私エルドライブアニメ化楽しみすぎて寝れないです (2017年1月5日 22時) (レス) id: c6b79d49da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サラ | 作成日時：2016年8月6日 17時
