入園 ページ11
約束どおり、幼稚園にまで通わせてもらって私はこの上ないほどの喜びを感じていた。
(あぁ、これが『幸せ』か)
ひどく機能性に乏しい水色のスモックが我慢出来る程には。ひどく機能性に乏しい黄色の鞄が我慢できるほどには。
「悪ィな、初日にどうしても外せない仕事が出来て行けない」
「別に構わない、消太」
それくらい、軽く見える程には。満足だった。
幼稚園に入園させてもらうにあたって、私は消太と約束事を二つした。
一つ目は、「公共の場では、父親と呼ぶように」。
今まで彼の両親や、トサカの前では呼び捨てしてたわけで、本人はかなり気にしていたらしい。かく言う私も、指摘された時、初めてその不自然さに気がついた(私ときたら、何たる失態だ)。
二つ目は、「仕事が理由の時は多少の不都合であっても大目に見るように」。
これは別に気にしない。1人で身の回りのことはできる。それに彼は折角ヒーロー業に無事就いたのだからそれを支援しなければ。
そして、私の初日は始まった。
「皆!今日から新しいお友達のAちゃんが来たよ!仲良くしてあげてね!」
「「「はぁ〜い!!!」」」
人間の幼児の特徴として、自然と舌足らずさと声の高さは目につく(目、というか耳か)。
齢4つにして人の倍、五感の鋭くなった私に対してこれ以上の暴挙はない(だから、正直トサカの奴は�犖沈��瓩盍泙甓廚弔い道妬�ない)。
それだからなのか、その中でも�猗爿瓩呂劼匹�目についた。
俯きがちで返事もせず、此方を伺うだけの少年は。
私がつい見入ってしまうと其奴は怯えたようにすぐ目を逸らした。
これは都合がいいかもしれない、と私は直感した。
『いいか、A。外では極力愛想よくしろよ』
『何故だ?どんな見てくれだろうが人は大抵は子どもだから、と見過ごすものなんだろう』
『でも、だからって目立つのは御免だろう』
消太との昨日の会話を思い出し、私は保育士から解放されたらすぐあの子どものところへ行くことに決めた。
あの子どもを基準とすれば、なるべくは愛想のいい人間に成長できると思ったからだ。
「それじゃあ、Aちゃんのお席はかつ…え、ちょっと?」
席だって?冗談だろう。私は人が決めたレールの上は歩かない主義なんだ。ちょうどあの子ども…地味めの天然パーマ頭少年の隣の席は空いている。かつなんたら君だかちゃんではなく、私はあの席に座らせてもらおう(今日この組に欠席者がいないのは下駄箱の靴の数で確認済みだった)。
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ハック - ぶつかりあえのところヒーロになっとる (2021年9月25日 22時) (
レス) @page29 id: 0c5e7e9ecb (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - 時雨さん» はい、私もおもくっそ楽しみです。 (2017年1月6日 7時) (レス) id: cb57f05521 (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - 時雨さん» わぁお!!本当ですね、ご指摘ありがとうございます。 (2017年1月6日 7時) (レス) id: cb57f05521 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - 瞳孔じゃなくて同校じゃないですか？「恐るべし」の所 (2017年1月5日 23時) (レス) id: c6b79d49da (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - 夢主ちゃん可愛いぃぃぃぃ！家庭教師ヒットマンREBORNご存じなんですね！私エルドライブアニメ化楽しみすぎて寝れないです (2017年1月5日 22時) (レス) id: c6b79d49da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サラ | 作成日時：2016年8月6日 17時
