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強烈なリビドー ※性 ページ41

「…なあ、俺のために生きてくれないか」


私はまたもや突拍子もない事を云われ、目を丸くしました。

その反応に私が不満を持ったと思ったのか、作之助は少し慌てた様子で訂正します。


「ああ、何というか…。

只、俺は俺自身が思ってる以上に、お前に惚れているらしい」

「…本当に?」


それは作之助ではなく、私自身に問いかけているようでした。

今のは幻聴か。

あまりに恋い焦がれ過ぎて、夢まで見るようになったのか。

こんな幸せな夢は今まで見た事がない。


「ああ、本当だ。

初めて俺と会った時、変な感じがしたと云っていたろう。あの時から、ずっと好きだった」


私は初めて彼と会った時のことを思い出しました。

あの時、彼の腹の底から奇妙な震えが感じていた事を。


「貴方って本当に変わってる。恋の落ち方も変わってる」


私が思わず思ってしまった事を口にすれば、彼は参ったように頭を掻きました。


「変わり者は嫌いか?」

「私も変わり者よ、十分ね」


私は手を彼の両頬に添えて、徐々に近づいた。


「ねえ、作之助。

私、綺麗?」


以前微睡みの淵でした質問だと、彼は気付いたらしかった。


「ああ、綺麗だ」


以前より更に情熱的に答えられ、私は天にも昇れるような気持ちだった。


「一年前もそう聞いてきたな…どうしてだ?」

「本当に鈍い人。

女は惚れた男の口から何度だって賞賛を聞きたい生き物なんだから」


その答えを聞くと、作之助は許可を得たかのように、私と唇を重ねました。
何度も、何度も。
次第にそれは深くなって。

途中で、自分のブラウスが肌蹴ていることに気付いた。

私はそのまま、畳の上に組み敷かれていた。









事が終わった後、一つの布団の中で私たちは寄り添い合うように横になった。


「…ねえ、作之助」

「どうした」


此れがピロートークか…としみじみ感じた。


「明日は、おやっさんの店、行こうね」

「ああ、結局今日行けなかったからな」

「行かなかったの?」


私が驚いて聞き返せば、彼は嬉しいことを云ってくれた。


「隣にお前がいないと、食った時の満足感が違うんだ」


と。

明けた朝→←いつか唯の女になって



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サラ(プロフ) - 真昼ノ夢さん» 嬉しいコメントありがとうございます!今後も楽しみにしてください (2017年5月11日 1時) (レス) id: cb57f05521 (このIDを非表示/違反報告)
真昼ノ夢(プロフ) - すっごく面白かったです!一気に読んじゃいました(*^^*)更新を楽しみにしています (2017年5月10日 22時) (レス) id: 91c8c67e41 (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - kanameさん» うれしいコメント誠にありがとうございます…変換ミスやっちまったなあ… (2017年5月7日 20時) (レス) id: cb57f05521 (このIDを非表示/違反報告)
kaname(プロフ) - スッゴク好みです( ☆∀☆)応援しています(^o^)vあと、25ページの君が黄身になってますよー (2017年5月7日 19時) (レス) id: e97e2f1677 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サラ | 作成日時:2017年5月6日 9時

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