人の意識は手中 ページ11
しかし、困ったこともあって、夜中にその悲鳴で駆けつけた警備の者が錯乱した彼女に誤って異能を掛けられたことがあったそうだ。
心を読まれる方ではない、つい先日発覚したという、覚醒形態の方を。
これはマインドコントロールと同じらしく、その警備は暴れに暴れ、結局同僚の警備が撃ち殺すまで暴動をやめなかったらしい。
彼は犠牲になったのだった。
彼も可哀想だったが、翌朝意識を取り戻したAも、その惨状を目の当たりにしてから…一ヶ月は不眠症が続いたらしい。
それから症状は控えめにはなっているそうだったが、それでも私は内心不安でたまらなかった。
もし彼女が少しでも取り乱せば、下手すれば私もその警備の二の舞を辿るであろうことがわかっていたからだった。
こんな仕事をしているから、禄な死に方はしないだろうとは思っていたが、やはりいざ自分の前に死が直面すると辛い。
私は毎晩、自分の死神になるかもしれないAを寝かしつけた。
ある晩、Aが蒲団に入り込んだ後私に向かって尋ねた。
「ねェ作之助。
私、綺麗?」
まるで女
の妖怪のようなその質問に、私は一瞬たじろいだが「ああ、綺麗だ」と返した。
「藪から棒にどうした?」
「…ううん。何でもない」
彼女の瞳が私の瞳を捉えて離さなかった。
私はそれにさえ胸が高鳴った。
恋は一瞬にして落ちるという。
真逆、と一蹴していたものが、少しだけ理解できたような気がした。
それくらい、私の心は彼女に近づきたがっていた。
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サラ(プロフ) - 真昼ノ夢さん» 嬉しいコメントありがとうございます!今後も楽しみにしてください (2017年5月11日 1時) (
レス) id: cb57f05521 (このIDを非表示/違反報告)
真昼ノ夢(プロフ) - すっごく面白かったです！一気に読んじゃいました(*^^*)更新を楽しみにしています (2017年5月10日 22時) (レス) id: 91c8c67e41 (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - kanameさん» うれしいコメント誠にありがとうございます…変換ミスやっちまったなあ… (2017年5月7日 20時) (レス) id: cb57f05521 (このIDを非表示/違反報告)
kaname(プロフ) - スッゴク好みです( ☆∀☆)応援しています(^o^)vあと、25ページの君が黄身になってますよー (2017年5月7日 19時) (レス) id: e97e2f1677 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サラ | 作成日時：2017年5月6日 9時
