おはようを君に【宮侑】

2話 確定イベント ページ4

あの後クラスメイトからは宮くんとなにがあったのかと問い詰められたけれど、ただの世間話だと流して適当なところで話を切った。

そして気づけば放課後。

人当たりのいい笑みを浮かべた宮くんが私の机の前に立っていた。

「ほな部活行こや！」

またしてもきらきら笑顔でそう言われたがここで断らないと本当に危ない。

「いや、私今日は放課後用事がありますので...」

無難な言い訳で乗り切ろうとしたのだが、それを言い終わる前に宮くんは私の腕を引いて体育館へとずんずん足を進めた。



あれよあれよと言う間に私は体育館へと通された。

「北さん！マネ志望の子連れてきました！」

マネ志望なんて一言も言ってないのにバレー部の中ではそういうことで通っているらしい。

「よう来てくれたな。」

北さん、と呼ばれた人は私の前までやってくるとすっと右手を差し出して

「俺は3年の北信介。バレー部ではキャプテンやっとる。よろしゅう。」

と丁寧な自己紹介をしてくれた。少し驚いたけれど私もゆっくりと差し出された手を握り返して

「大空Aです。宮くんに無理やり連れて来られました。よろしくお願いします。」

と返した。

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