23話 買い出し ページ28
「テーピングはスポーツ用品店やなくてここのドラッグストアが1番安い。で、スポドリの粉はここがええよ。」
宮くんはスマホの地図を開いて、これから向かうお店の場所を丁寧に教えてくれた。
私は今、宮くんと2人で部活に必要なものの買い出しに出かけている。
本当は場所だけ教えて貰えれば、と北さんに言ったのだけれど、誰かと一緒じゃないと危ないとの宮くんからの進言でこうして休日に出かけることになったのだ。
どれも学校からそう遠くはない場所で、これなら私一人でも良かったかもだなんて思ってしまうけれど、好意に甘えるのも悪いことではないだろう。
「そういえばな、大空さん。」
1番近いドラッグストアに向かう道中、ふと思い出したかのように宮くんが口を開いた。
「もう大空さんはマネージャーで、俺らのチームメイトなわけやん?やからまず、敬語やめん?」
「敬語を、やめる...」
「時々な、敬語じゃないときあったやん。普段からそれでええのになって思うんよね、俺は。」
そう言われて私はこれまで彼に対して敬語だったことを思い出す。
「分かった。じゃあこれからは敬語やめるね。」
そう言うと宮くんは笑って
「やっぱその方がええわ!」
と言ってくれた。
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淀(プロフ) - めーぷるさん» コメントありがとうございます!とても励みになります。現在私生活の方が忙しく更新できておりませんが、待っていただけますと嬉しです! (2020年2月9日 13時) (レス) id: a73053601c (このIDを非表示/違反報告)
めーぷる - え、めちゃめちゃ面白い・・・。更新頑張ってください!楽しみにしてます! (2020年1月27日 16時) (レス) id: f01d8b6a59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:淀 | 作成日時:2020年1月17日 2時