17話 勧誘 ページ20
「用事も終わったし、うちはここらで帰るわ！」
それじゃあ！と手を振る戸田さんに私も手を振り返した。
宮くんも同じように彼女の後ろ姿を見送ってから、ひとつ、ため息をついた。
「あいつはほんま煩くて適わん...」
あいつめっちゃぐいぐい来るやろ？と問いかけてくる宮くんだが
「宮くんもいつもあんな感じですよ」
とだけ返した。
「俺いつもあんなんなん...？...え、そんなことないやろ！？ちょっとサム！俺普段どんな感じか教えろや！」
「とても酷い」
「嘘やん！！」
普段の練習の時と変わらないやり取りなのだけれど、
今目の前にいる宮くんが、前よりもちょっと近くにいるような気がする。
「改めて大空さんに頼みたいことあんねんけどな」
ツムさんの方に向けられていた体が私の方へと向けられて、宮くんと目が合った。
「マネージャー、してもらえんやろか？」
初めて会った時にも聞いたマネージャーという単語。
初めはきちんと断るつもりでいたけれど、宮くんはこんな私に声をかけてくれて、こんなに楽しいこと教えてくれた。
今は純粋に、そんな宮くんに何かお返しがしたいと、そう思っている。
「私でよければ、マネージャーやらせてください！」
心からの笑顔で、今度は私の方から宮くんの両手を力一杯に握った。
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淀(プロフ) - めーぷるさん» コメントありがとうございます！とても励みになります。現在私生活の方が忙しく更新できておりませんが、待っていただけますと嬉しです！ (2020年2月9日 13時) (
レス) id: a73053601c (このIDを非表示/違反報告)
めーぷる - え、めちゃめちゃ面白い・・・。更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2020年1月27日 16時) (レス) id: f01d8b6a59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：淀 | 作成日時：2020年1月17日 2時
