はじまり ページ1
感情を表に出すのがとても苦手だ。
でもそれ以前に心動くことが滅多にない。
そんな私をクラスメイトはつまらないやつだと言った。
そんな私を母は気味が悪いと言った。
いつしか私にはどこにも居場所がなくなっていた。
だから変わりたかった。
目元が隠れるくらい長かった前髪を切った。
必死に笑顔の練習をした。
常に流行に敏感であるようにとテレビやネットをチェックするようになった。
苦手なSNSのアカウントも作ったし、流行りのアイドルのCDも買った。
そして私は元の学校を離れ、1年の春、2年になる前にここ、稲荷崎高校へと転校してきた。
目標は無難に学校生活を終えること。
前日に一生懸命考えた自己紹介は意外と好評で、直ぐにクラスの輪に入ることが出来た。
楽しいという感情が芽生えたかと言われればそんなことは無い。
必死に笑顔作って、ちゃんと話題に入って。
でもそれでいいのだ。居場所はちゃんとあるのだから。
それなのに、
「大空さんって、なんでおもろないのに笑えるん？」
君は土足で私の心に踏み入った。
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淀(プロフ) - めーぷるさん» コメントありがとうございます！とても励みになります。現在私生活の方が忙しく更新できておりませんが、待っていただけますと嬉しです！ (2020年2月9日 13時) (
レス) id: a73053601c (このIDを非表示/違反報告)
めーぷる - え、めちゃめちゃ面白い・・・。更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2020年1月27日 16時) (レス) id: f01d8b6a59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：淀 | 作成日時：2020年1月17日 2時
