ep.31 ページ32
綾乃side
犯人は何故何もしてこないのかしら……ただ監きんし、拘束するだけ。
こう言う事件の時は犯人は拷問をしたり犯.したりするのが一般的なのに……
そろそろ食べ物を持ってくるはず、少し聞いてみた方が良さそうね…
暫くして、ドアが開く音が聞こえた
顔を合わせないよう反対側を向いて寝たふりをする綾乃
「やぁ、綾乃。食事だよ」
機械音ではない人間の生の声が聞こえた綾乃は急いで振り返る
そこには1人の白人の男が居た
『貴方がっ……!一体なんの為に私を誘拐したの!?』
「あぁ、僕にやっと目を向けてくれたね…相変わらず君の目は美しいよ…………」
食事のトレイを置いて男が近づいてくる
『何を言ってるの?…貴方なんて私は知らないわ……』
「何を言ってるんだ、16年前会っただろう?」
『16年前…?一体何のこと?』
綾乃がそう言うと男は語り出した
「16年前、まだ10歳だった僕の家は所謂家庭崩壊していてね。父は酒やタバコに溺れ、母は僕の面倒なんて見ずに若い男と浮気」
「とうとう離婚し、僕は母に連れられたが新しい家でも母は男と2人で楽しみ僕の面倒なんて見なかった……」
「でも、そんな時だった!!近くの公園で1人遊んでいると君がやって来て話しかけてくれたよね、エイダ……」
男はそう言って綾乃の頬を満足気に撫でる
『エイダ……?』
綾乃は話を続ける男に恐怖を少しずつ感じ始める
「君が母親の愛情を注いでくれたから、僕はここまで来れたんだ!!!なのに、なのに君は!!」
ーーーーーー
〈ごめんなさい、サム。私引っ越す事になったの……〉
〈やだよ、エイダ!行かないでよ…!!〉
〈ごめんなさい、サム。元気で〉
ーーーー
「ある日突然結婚して、引っ越した!!君だけが僕の支えだったのに!!」
「君が、君がサムと呼んでくれたから生きてこれたのに!!」
『(名前はサムって言うのね…きっと荒んだ家庭内で育ち支えてくれた唯一の人が居なくなったのが原因でこうなったのね…)』
「だから、だから、僕は君を探し続けたんだ!ホラッ!」
サムが壁際に隠してあったボタンを押すと、装置が動き隣な部屋が見えてきた
そこには綾乃に似ている沢山のアジア人女性の姿が……
112人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
zin(プロフ) - シオンさん» ありがとうございます!頑張りますね! (2018年12月4日 0時) (レス) id: 1a1c150cbf (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 頑張ってください (2018年12月3日 18時) (レス) id: a620d1ff62 (このIDを非表示/違反報告)
zin(プロフ) - Lucyさん» いつもコメントありがとうございます〜!大丈夫ですよ、これはファイブオーの小説なので、それはありません。 (2018年12月2日 3時) (レス) id: 1a1c150cbf (このIDを非表示/違反報告)
zin(プロフ) - さやさん» ハマっていただけて嬉しいです!私もそんなに知ってる方いないだろうなと思って作ったらまさかのファンの方が沢山居て驚きました!コメントや更新遅いですが、これからもよろしくお願いします! (2018年12月2日 0時) (レス) id: 1a1c150cbf (このIDを非表示/違反報告)
Lucy(プロフ) - 更新楽しみにしてました!BAUのメンバー恋愛系に発展したりは…ないですよね? (2018年12月1日 20時) (レス) id: 0f581316b7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:zin | 作成日時:2018年5月2日 23時