返事 ページ22
・
「えっ、ま、て…」
思わず言葉が途切れ途切れになる。
なに…夢中になって、ってなに…。
だめだ、頭まわんない。早く熱下がればいいのに。
「ねえ、A。」
「は、はいっ。」
「…返事、今欲しい。」
欲張りでごめんね、熱なのに。
と、爽くんは言葉を続けた。
多分私の前だからって余裕ぶってるんだろうけど、その耳まで真っ赤なの見てたらさすがにお見通しだよ…？
「ほんとに、私のことすき…？」
「え、信じてくれないの。」
「だって私は爽くんのこと好きじゃないもん。」
「え？！だってAさっき、俺のこと好きって言ったじゃん！！！」
恋愛経験なんかなくて、友達も少なくて。
そんな私が、ちょっとだけ勇気を出してみました。
「…私は、爽のこと大好き、だから。」
震える声でそう言ってみた。
多分、顔が熱いのも声が震えたのも今こうやって爽くんのこと抱きしめられてるのも、全部高熱のせい。
当の本人はというと…？
「ああああ…もうばか…」
私の肩に顔を埋めて、唸っていました。
えっ。
「かわいい…！」
「あっ今かわいいって言った？」
「うん。爽くんかわいい。」
すると、私は爽くんからはがされて視界が一転した。
「天井と、爽くんが見えますね…。」
「うん、だって押し倒してるもんね。」
未だかつて、彼のこんなに爽やかな笑顔を見たことがあっただろうか。いや、ない。絶対ない…！
反撃しようとじたばたしても、熱があるから力は出ないし、元々男の子には敵わない。
「あのね、俺だって一応男なの。」
唇に感じた、柔らかい熱を帯びた何か。
「これからは、俺がAのこと独り占めするから。」
独り占めもなにも、友達も少なけりゃ恋人も爽くんが初めてなんだよなぁ…。
…なんてことは秘密にしておいて。
爽くんがどこにもいかないでと訴えるかのように、私を抱きしめた。
私も彼の背中に腕を回す。あっ、心拍数やばい。
遅咲きの青春、爽快に過ごしてやる。
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雨傘響音(プロフ) - お初です(｀・ω・´)普段恋愛もの読んでも全くと言っていい程キュンキュンしない私が柄にもなくキュンキュンしちゃいました( *´艸｀)とっても面白かったです！！ (2018年1月28日 1時) (
レス) id: f78f4d1bf8 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ。(プロフ) - れいあさん» コメントありがとうございます！結婚しましょうか（おかしい） (2017年2月11日 23時) (レス) id: 299596da93 (このIDを非表示/違反報告)
れいあ(プロフ) - souくん好きです。そして作者さん、結婚してください（真顔 (2017年2月9日 21時) (レス) id: 0600741622 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ。(プロフ) - はっかさん» ありがとうございます！ぜひ！ (2016年12月15日 0時) (レス) id: 299596da93 (このIDを非表示/違反報告)
はっか(プロフ) - Souくん可愛すぎです…!! これからも応援してます! 頑張ってください! もし良ければお友だちに… (2016年12月14日 19時) (レス) id: ab017808b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねこ。 | 作成日時：2016年12月13日 23時
