Story11 ページ13
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「さて、次はAの曲だ。」
「うん…っ。」
シニアデビュー、ずっと付き合っていく曲。
…私の、イメージとなる曲。
そう考えると興奮もするけど緊張も覚えた。
「Aのは俺がショートもフリーも振り付けようと思う。
要望通り、バレエの楽曲だ。
ショートとフリー、２つで１つの物語になる。
俺が思うには多分Aが滑ったことのないジャンルだ。…できる？」
「わざわざ確認しないで。私はやるって決めたらやりきる。」
技術が特別あるとも思わない。
ジャンプもステップもスピンも、できるかと言われたらそうでもないと思う。
ジュニアの世界ではトップを飾れても、恐らくシニアでは通用しないレベルだろう。
だからこの僅かな時間で、私は成長する…っ！
ヴィクトルがにやりと笑って、スイッチを押した。
「な、にこれ…。」
「ショートとフリー、どちらもこの曲で滑ってもらう。」
「はあ？二曲使わずに、わざわざ同じ曲なのか？」
「そう。それでこそ観客を驚かすことができる。
ショートではピアノ版、フリーではオーケストラ版でやってもらう。」
ヴィクトルの言うように、今までやったことのないジャンルの曲だった。
確かにこれはバレエの楽曲だ。
でも、私はこういう曲に勝手に苦手意識があって即ボツにした。
…まるで、私と麻衣さんのやりとりを見ていたかのような。
「バレエ音楽"恋は魔術師"より、リチュアルダンス。火祭りの踊りを使う。
未亡人であるカンデラスが新しく恋をするのだが、それを見た亡き夫の亡霊が嫉妬して邪魔をしてくる。
そこでカンデラスは友人であるジプシーに元夫を誘惑するよう頼み、その間にカンデラスは新しい恋を成就させる…。
Aは今まで、こういう曲滑ったことはなかっただろう。」
「ない。今までずっと、激しい曲しかやってこなかった。」
「シニアデビューでは、ジュニアの頃とは違った自分を出すことが大事だ。
俺が振り付けするからには死ぬ気でGPF優勝、狙ってもらうよ。」
「もちろん。」
私は口角を上げて、そう答えた。
ユリオといい勇利といい私といい、なんだか波乱の一年になりそうだ。
恋は魔術師、リチュアルダンス…。
楽しそう。
シニアになった私に、みんな虜になってしまえばいい。
そんな気持ちが、私のやる気を引き出した。
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サキ - Store 15 のロシア語間違ってる…多分…「お前のこと好きになったかも」ってユリオの気持ちですよね？でしたら「Не」の意味の「Он 」はつかないかと思いまして…… (2022年4月24日 5時) (
レス) @page18 id: 8d2462e088 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ。(プロフ) - 神なっくさん» コメントありがとうございます。フィギュアに関して無知な状態で調べながらの作品制作だったのですが、不安になり先程調べたところそのような情報は見られませんでした。もし、私の調べ不足でしたら申し訳ありません。場合によっては作品を消すことも検討致します。 (2018年2月27日 21時) (レス) id: 299596da93 (このIDを非表示/違反報告)
神なっく(プロフ) - 確か女子の公式な大会では四回転は認められてないはずですよ。 (2018年2月25日 11時) (レス) id: d5f7d428bf (このIDを非表示/違反報告)
ねこ。(プロフ) - 兎羽 兎さん» 兎さんありがとうございます！兎さんの好みに合ったら嬉しいです…！ (2017年7月7日 21時) (レス) id: 299596da93 (このIDを非表示/違反報告)
兎羽 兎(プロフ) - 完結おめでとうございます！！文才……分けて欲しいです（笑）ねこ。さんの新作が私の好きなものなら喜んで見ます！！ (2017年7月7日 20時) (レス) id: cd60dd09c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねこ。 | 作成日時：2017年2月23日 22時
