#05 ページ6
＊？side＊
『あったかい…、こんなにあったかいんだ…人の手のひらって』
そういって俺の手を握ったまま幸せそうに頬に擦り付けている餓鬼
俺らしくないがドキッと心臓が飛び跳ねる
先程までは殺気を放ち、人を殺 めていた時とは全く違う
心に深い闇を抱えているような脆くすぐ消えてしまいそうな少女の顔だった
その表情にすごくそそられた。
俺には先生がいたからここまでこれたが、
この餓鬼にはそういう存在はいなかったのかもしれない
この今にでも壊れそうで崩れそうなAを
一一一一一一一一一一一一一愛おしい、守りたい。
境遇が似ているから、
親近感が沸いただけかもしれない
"崩壊"という同じ個性だから
手放したくないと思っただけかもしれない
でも
"俺のモノにしたい"
"こいつをヒーロー連中などには取られたくない"
"壊すなら、俺の手で…壊したい。"
と不覚にもそんな感情も生まれてしまったようだ
ああ、流石先生だ。
きっと俺がこうなるってわかっていてこの場に足を運ばせたんだろう。
にやけが止まらない
？「なぁ…A」
『…？！なんでわたしの名前を知ってるの？？』
びっくりした顔をし警戒をしたのか手を離したA
それすらも愛おしい。
ぱっちりとした目…潤んでる唇。
はやく…俺のモノにしたい。
？「お前を敵連合に勧誘しにきた。
拒否権はない、今日からAは俺たちの仲間だ
そして……今日から俺のモノになってもらう。」
『い、いやちょっとよく意味がわからないんですが…まずあなた誰ですか』
死「…死柄木弔。」
『しがら…ﾝﾝｯ(？！)』
そう言って、離された手を引き寄せ
我慢できなかった俺はガブリと噛み付くように
俺に押し倒されている状態のままのAにキスをした
お前は今日から俺のモノ。だ
俺がお前を愛してやる。拒否権なんてねぇよな？
なぁ、A。
絶対にお前は離さない。
嫌と言っても…死んでも、な？
＊死柄木弔side 終＊
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作者名：あずき | 作成日時：2020年10月7日 22時
