#41 ページ44
＊死柄木 弔side＊
一一一一一
『弔、弔！気がついた？！』
死「あれ…俺…。」
目を覚ますと泣きそうな顔をしているAがいた。
頭には柔らかな感触があり、俺は膝枕されているのだろう。
そういえば、俺が手を出そうとして思いっきり殴られたんだった←
確実に折られたであろう鼻はすっかり完治している。
Aはかなり強いと、雄英襲撃の時に薄々気付いてはいたがまさかパンチで気絶するとは....。
先生も、とんでなもないやつに目をつけたもんだ。
可愛い顔したゴリラじゃねえか！！！いや、脳無か？！
『まだ、痛い…？』
黙り込んでいる俺の頭を心配そうに撫でるA。
ああ…本当に可愛くてたまらない。
きっと一目惚れだった。
まだ出会って間もないのに、一緒にいるだけでAをどんどん好きになってしまった。
それと同時にどんどん理性が抑えられなくなっていく。
大切にしたい一一一一。
なのに、触れたい。キスだけではもう足りない。
雄英高校なんて編入したらバカなヒーロー共がこいつに惚れるに決まっている。悪い虫が付くのはごめんだ。
そして四六時中ヒーロー共と居たせいで、
もしもAがひょんなことでヒーローに憧れてしまい、ヒーローを目指したら？？
もしもAがヒーローの同級生に惚れてしまったら？？
女々しいが、俺は生きていける自信がない。
奪われるなら全力でAをこの手で殺 すだろう。
だから編入なんて嫌なんだよ。不安なんだよ。
ずっと側にいて欲しい。俺だけを見て欲しい。
死「(お前は、そんな事思ってるなんて知らないんだろうなぁ。むかつく。)
A、俺の好き一一一一？」
そう言えば、さっきのように顔を真っ赤にしている。
流石にもう殴りかかっては来ない←
『わ、私ね。弔といると胸がぎゅってなってドキドキが止まらなくて…ふと、ずっと側にいたいとか思っちゃって…！
チューされるのも本当は凄く嬉しくて！
だけど私の手は血で染まってるから…捨てられた人間だから、誰かを好きになる資格ないのかなって…。
自分の気持ちがわからなくなるの。』
大きな瞳に涙を溜めながら、
俺に対しての本音を初めて聞いてニヤけてしまった。
それってもう一一一一一一一一…
死「俺が好きってことじゃん。」
『えっ？』
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作者名：あずき | 作成日時：2020年10月7日 22時
