［MHA］伝説の個性を持つ少女と敵連合 (ページ4)

今日:17 hit、昨日:0 hit、合計:193,754 hit

#03 ページ4

ドカーーーーン！！！！

互いの個性がぶつかり合い、

狭い路地裏では爆発音が響き渡る
周りの建物などから破片がパラパラ落ちている

　

バランスを崩した私はそのまま向かってきた男を受け止める様に倒れてしまったせいで鼻がくっつきそうなくらいに目の前には襲ってきた張本人がいる

そして、2人の個性を発動していた手は
がっちりと指を絡め繋がれていた。

先程の爆発はお互いの個性が吸収しあい起こしたものだった。

『うそで、しょ…』

　

「『俺の/私の、個性が効かない一一一一一一？』」

　

私Aの個性は２つある

主に"崩壊"。
5本の指で触れてしまえば問答無用に個性が発動する。触れられたら崩れるように崩壊し始める個性だ

そしてもう一つは"治癒"
命に別状がなければ基本的に全て直せる個性だ
治癒を使う時は触れない様に左手をかざす

"治癒"の個性が発現した直後に"崩壊"の個性が発現してしまい何も知らない私は両親に個性が発現したと見せに行った時に触れ傷つけてしまった。

4歳の私には何が起きたか分からない。先程、小鳥の怪我を治せたこの手は今、全てのモノを崩壊させる事しかできないのだから。

その時の父親の絶望した今でも顔は忘れられない。
あんなに優しかった父も人が変わったように日々、母と私を殴った。

私がぬくもりに触れられる事はもう、ないと悟った

なのに一一一一一一一一

出会ってまもない見知らぬこの男に、いとも簡単に人のぬくもりに触れたいという幼き頃の願いを叶えられてしまった

『あったかい…、こんなにあったかいんだ…人の手のひらって』

？「？！(ﾄﾞｷｯ//」

敵と分かってはいたが思わず
その繋がれた手を確かめるように私は頬に擦り付けた

『(ああ…これがぬくもりというやつだ…

幼い頃、触れたいと願った私の求めていたぬくもりだ…)』

　
人のぬくもり……愛を知っていれば
わたしはこんな風にならなかったのかな
今まで我慢してきたモノが溢れてきてしまった

無個性、で生まれてくれば
普通の家庭に生まれてくれば

私は愛された？一人ぼっちじゃなかった？

ふっと昔のことが蘇る。

おかしいな"ヒーローをこの世から殺す"と誓ったあの日から、いや…両親に捨てられたあの日から

誰かに、愛されたい。という感情は捨てたはずだったのに一一一一一一一一一....