［MHA］伝説の個性を持つ少女と敵連合 (ページ12)

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#11 ページ12

連れてこられた場所はモニターの前だった。

『これは…？』

ぷつんっと画面がつく

［初めましてA。そしてようこそ敵連合へ…

僕の名前はオール・フォー・ワン。

君の事は勝手ながら調べさせてもらっていてね、もっと早くに迎えたかったんだがなんせ君が"個性登録"をしていない"裏の人間"だったもので

少々手こずってしまってね一一一一一…］

オール・フォー・ワンという画面の向こう側のひとは淡々と言葉を並べ私に説明していく。

やはりヒーローだった両親は"崩壊"という敵みたいな個性を持った私を疎ましく思っていたから個性登録をしていなかった

そして

［4歳の時に君は死亡届を出されているみたいで、

もうこの世には存在しないモノとなっていたんだ］

"死亡届"、"存在しないモノ"…？？

何故か私はこの世では死んでいることになっていたらしいのだ。

『うっ…』

　

ガツンと頭を思いっきり殴られた感覚がし、
吐き気と目眩がしその場に立っていられなかった。

死「A！！大丈夫か？」

それと同時に忘れていた4歳の時の記憶がフラッシュバックする。

一一一一一一一一一

『おか、あさん…』

私を捨てる時、母は泣いていた。
ごめんなさいと何度も謝っていた。

この日は稀に見る大雨の日だった。

父は私に向け罵声を浴びせながら、

「お前がそんな変な個性を発現したから"平和の象徴への道"はなくなった。死んで詫びろ」と私に言った

母は私を抱きながらボソッと

「私が"愛の個性"を持っていたのに、覚醒できず"Only love"を手に出来なくて、愛の個性を持つ私から生まれた貴方に全ての期待を背負わせてしまったの…」

個性"Only love"
その力を持つ人間から、その力を与えて貰えば世界最恐ともなる力を自身が使えるようになる伝説の個性とは前に聞いたことがある

そんなもの存在するかもわからないのに…。

父は、その力を手に入れ市民のヒーローの最上級とも言われる"平和の象徴"に自分がなろうとしていたのだ。

愛の個性を発現していない私は父には不必要な存在だった。

「A、"愛しているわ。"

母さんもう疲れちゃった…ごめんね。」

母の個性が発動し、その瞬間に崖から下へ落とされる

「生きて…A。

必ず幸せになるのよ。」

崖から落ちる瞬間、最後に見たのは父にナイフで母が首を斬られている所だった。