四十二話 ページ44
炭治郎side
俺は隊服を身につけた。
鱗滝さんの言った通り、とても着心地がよく軽かった。
ついに俺も、鬼殺隊の一員なんだ。
それにAも。
Aと出会ってからというもの、彼女に振り回されてばかりいた。
すぐに触れてくるし、可愛い笑顔を毎日見せてくるし、あと優しいし。
そんな魅力的な彼女にすっかり心を奪われ、俺の心臓はバクバク音をたてている。
気付けば、いつもAのことを目で追っていた。
危なっかしくて、天然で、太陽のように明るくて……。
そんな彼女が愛しくて愛しくて仕方がなかった。
だから、許せなかった。
Aのことを、手の鬼と戦っていたときに一人にした俺が。
悔しくて悔しくてたまらない。
もし、Aを失ったらもう俺は今まで通りに過ごすことができないだろう。
それなのにっ……!
それなのにっ……!
「ほいっ」
「ブホォ!Aっ、やめろ……!あはは!」
Aが悩んでいた俺の目の前に現れて、変顔をした。
Aの変顔は、おかしいと言うより可愛い。
そんな可愛らしい変顔にいつも吹き出してしまう。
俺のAを守れなかった、という複雑な気持ちは少し和らいだ。
Aは生きている、可愛らしい笑顔を見せてくれる。
俺の隣で笑ってくれる。
それがすごく嬉しかった。
そして、今度は必ず俺がAを守ってみせる。
そう心に誓った。
✿✿✿
「炭治郎、体がすごく軽いよ〜!」
とぴょんぴょん跳ねるA。
何かうさぎみたいだな。
可愛い。
「んー?どれどれ」
と俺はAを持ち上げた。
不思議そうにしていた彼女は状況に気がつくと、顔を赤らめ慌て始めた。
「炭治郎〜!!わたしは重いから手、離して!」
「やだ」
というか、A軽すぎないか?
隊服を着ているからかもしれないが……にしても軽いなぁ。
俺がずっとAを持ち上げていると、彼女は目をうるうるさせながら、
「炭治郎……そろそろっ!すごく照れちゃうから……離してぇ!」
と言った。
俺はゆっくりAを地面に下ろした。
俺の顔はきっと真っ赤だろう。
A……反則だぞ。
あの顔と声だったら、どんな相手でも照れてしまうだろうが……!
あーもう、心臓の音がおさまらない。
Aのせいだ。
可愛すぎるAのせいだ。
タラシなあの子はお馬鹿っ娘 続く
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桜子(プロフ) - 紫織さん» ありがとうございます!!夢主ちゃんを褒めていただきすごく嬉しいです!ありがとうございます!これからも、頑張って魅力的な夢主ちゃんを書こうと思います!大好きなんて最高の褒め言葉です!本当にありがとうございます!これからも応援よろしくお願いします! (2019年8月18日 21時) (レス) id: 9e6ca9452c (このIDを非表示/違反報告)
紫織(プロフ) - この作品がとっても大好きで更新されるたびににやけちゃいます!主人公の真っ直ぐな考えと天然さが合わさってとっても可愛いですね!これからも頑張ってください!! (2019年8月18日 19時) (レス) id: 76ad666f78 (このIDを非表示/違反報告)
桜子(プロフ) - チョコレートさん» ありがとうございます!!面白いだなんて……!とても光栄です!物語が進んでも、そう思ってもらえるように頑張ります!これから色々なキャラクターとの絡みも書いていきますのでお楽しみに♪これからも応援よろしくお願いします! (2019年8月11日 22時) (レス) id: 9e6ca9452c (このIDを非表示/違反報告)
チョコレート - まっっじで面白いです!(≧∀≦)これからも更新頑張ってください! (2019年8月11日 22時) (レス) id: 20ae2e0245 (このIDを非表示/違反報告)
桜子(プロフ) - 降夜さん» ありがとうございます!!初コメントすごく嬉しいです泣。ストーリーのことも褒めてくださって……!コメントを見るたびに喜びで胸がホワホワしますぅ!更新、明日にはできると思うのでそれまでお待ちください!頑張ります!!!! (2019年8月10日 21時) (レス) id: 9e6ca9452c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜子 x他1人 | 作成日時:2019年8月4日 19時