十三話 ページ14
｢炭治郎の後ろにいる女の子って誰？｣
私は首を傾げながら聞く。
昨日からずっと気になっていたんだ。
布団で横になっている可愛らしい女の子がいたから。
｢……俺の妹だよ｣
炭治郎は少し答えにくそうにそう言う。
私は炭治郎の妹の方を向いた。
スゥスゥと寝息をたてて眠っている。
目を瞑っていてもわかる、可愛らしい子。
長く延びた茶色っぽい髪は途中から、橙色にグラデーションしている。
炭治郎はその子を今にも泣きそうな顔で見つめている。
それはそれは辛そうな音も聞こえた。
どうしたの？
なんでそんなに悲しい顔をするの？
心配になって私は炭治郎に声をかける。
｢炭治…｢驚かないでほしいんだけど｣
｢俺の妹、鬼なんだ｣
“鬼”
炭治郎の瞳が悲しそうで悲しそうで揺れていた。
やめてよ……。
そんな、そんな顔しないで……。
｢Aは怖い？鬼の妹のこと、俺のこと｣
ああ、炭治郎は怖かったのかな。
鬼になってしまった妹を私が受け入れるかを。
もう、そんなの決まっているのに……！
｢全然怖くないよ。炭治郎やその子からは優しい音しかしないもの。私にとって人と鬼は同等の存在なの。だからどうやっても恐怖心は抱けない｣
他の人にとっては恐ろしい存在だったとしても、あんなに悲しくて優しい音が聞こえる鬼を私は恐怖できない。
｢それにね、炭治郎達のこと信じたいって思った。私、耳がいいんだけど、それがこの人達は信じてもいいって言ってる。私は私の信じたい人を信じるの｣
炭治郎やその妹からは聞いたことがないくらい泣きたくなるような優しい音がする。
この人達は信じていい、信じるべき人だ。
炭治郎はポロポロと大粒の涙を溢している。
私は炭治郎の手を包み込むように握った。
炭治郎の手は思っていたより、冷たかった。
辛かったね、もう大丈夫だよ。
｢約束します。花園Aはどんな条件だろうが、どんな状況だろうが、竈門兄妹を最後まで信じ抜きます｣
私は花柄のハンカチを取り出し、炭治郎の涙を拭った。
そして、真っ直ぐに炭治郎を向いて、微笑んだ。
｢これからよろしくね、炭治郎｣
私は手を伸ばした。
炭治郎はそれをギュッと握った。
｢こちらこそよろしく、A｣
二人の間に硬い、絆の糸が結ばれた。
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桜子(プロフ) - 紫織さん» ありがとうございます!!夢主ちゃんを褒めていただきすごく嬉しいです！ありがとうございます！これからも、頑張って魅力的な夢主ちゃんを書こうと思います！大好きなんて最高の褒め言葉です！本当にありがとうございます！これからも応援よろしくお願いします！ (2019年8月18日 21時) (
レス) id: 9e6ca9452c (このIDを非表示/違反報告)
紫織(プロフ) - この作品がとっても大好きで更新されるたびににやけちゃいます！主人公の真っ直ぐな考えと天然さが合わさってとっても可愛いですね！これからも頑張ってください！！ (2019年8月18日 19時) (レス) id: 76ad666f78 (このIDを非表示/違反報告)
桜子(プロフ) - チョコレートさん» ありがとうございます!!面白いだなんて……！とても光栄です！物語が進んでも、そう思ってもらえるように頑張ります！これから色々なキャラクターとの絡みも書いていきますのでお楽しみに♪これからも応援よろしくお願いします！ (2019年8月11日 22時) (レス) id: 9e6ca9452c (このIDを非表示/違反報告)
チョコレート - まっっじで面白いです！(≧∀≦)これからも更新頑張ってください！ (2019年8月11日 22時) (レス) id: 20ae2e0245 (このIDを非表示/違反報告)
桜子(プロフ) - 降夜さん» ありがとうございます!!初コメントすごく嬉しいです泣。ストーリーのことも褒めてくださって……！コメントを見るたびに喜びで胸がホワホワしますぅ！更新、明日にはできると思うのでそれまでお待ちください！頑張ります!!!! (2019年8月10日 21時) (レス) id: 9e6ca9452c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜子 x他1人 | 作成日時：2019年8月4日 19時
