すぐそばに君はいた −13−

607 瑠唯side ページ7

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瑠唯「最近、健太とどう？」


「どう…なんでしょうね？普通ですよ？」


瑠唯「好き？」


「ふふっ。当たり前じゃないですかー！
もちろん瑠唯さんも大好きですよ。」


瑠唯「ふふっ。ありがと。
Aが甘えてくれないって落ち込んでたよ？」


「これでも甘えてるんだけどなぁ…。」


瑠唯「もっと甘えればいいじゃん。」


「んー…。」


瑠唯「健太は頼りになる男だよ？」


「ふふっ。知ってます。
でも…こういうことって、昔からあったから、」


瑠唯「ん？」


「デビュー前から…。
16人の素敵な人達に囲まれるということは、
それが気に入らないって人に叩かれるんですよ。」


瑠唯「…。」


「でも、一つ一つ反応してたらやってけないんで。
それに、気付いたら…私を叩いてた人達が
いつの間にか叩かなくなるんです。」


瑠唯「…。」


「今回のことも、時間が何とかしてくれます。
それにメンバーだけじゃなくて、
先輩も後輩も…色々と発信してくれてるし。」




大丈夫ですよって話すAは……


今までどんなに苦しんでは前を向いて歩いてたんだろう…。




俺の知らないところで…


こんなにも弱い子が…


強くならなきゃいけなかったんだろう…。




「あっ！やばっ！」


瑠唯「どした？」


「事務所にスマホ置いてきちゃいました。」


瑠唯「えっ？」


「すみません。取ってきます。お疲れ様でした！」


瑠唯「ちょ、Aっ！俺も一緒に、」



一緒に行くから！！待ってよ。




慌てて来た道を走って行ってしまったAを、


追いかけるようについて行った。




にしても、足が早いんだよ……。

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