すぐそばに君はいた −13−

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LIKIYAside



彰吾「あいつ来ますかね？」


LIKIYA「どうかな…。」




もう限界と泣きじゃくったAの姿が今でも忘れられない。


あそこまで泣く姿、見たことなかった。




あの時、何もしてあげられなくて…。



でも…Aが居ないとランペはランペじゃない。


それは絶対で。



昨日の今日だから、


さすがに今日はリハに来ないかもしれない。


もし、俺らに顔を見せたくないと引きこもったら、


コロナだろうとなんだろうと関係なしに、


何度でもあいつのところに押しかける気でいる。




彰吾「全員で行ったら迷惑だろうから
数人で行かないとっすよね。」


LIKIYA「えっ？うん。ふふっ。ありがとう。」



山彰も俺と同じ気持ちみたいで、


何があろうと見放さないんでって俺に言った山彰。



心強い仲間がいて良かった。





いつもリハの時間ギリギリに来る俺が既にいるスタジオに


顔を出すメンバーが、必ず時間を確認しては、


今日早くないっすか？って聞いてくる。



そして二言目にはA来ますかね？って聞いてくる。




あの後、マネージャーの車で


実家に帰ったAを誰しもが心配していた。





お疲れ様ですとドラマの撮影を終わらせてきた健太が、


Aの姿がないことに気付いて分かりやすく肩を落とした。




陣「連絡来たか？」


健太「撮影頑張ってくださいって
LINEが来たぐらいで、他は別に…。」


陣「そっか…。」


健太「…はぁ……。」




もし辞めたいと言われたら…


俺らは…引き止めることが正解なのか…。




いつも以上に静かなスタジオが重たい空気に包まれていた。

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