すぐそばに君はいた −12−

567 陸side ページ17

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そこには目を細めてAを睨んでる健太がいた。



陸「ふははははっ。あーあ。A。
どうすんの？笑」


「えー…あ、健太さんも一緒に
壱馬さんの綺麗な眼見ます？」


壱馬「ふふっ。見るわけないだろ。笑」


健太「俺も赤のカラコン入れようかな。笑」


「だめっ！」


健太「なんで！笑」


「壱馬さんだけでいいんですよ。」


壱馬「ふふっ。別にええやん。」


「ダメですよー。絶対だめ！」


壱馬「もっと惚れちゃうから？笑」


「そう！」


壱馬「ふははっ。ですって。笑」


健太「じゃあ入れないと。笑」


陸「他の男に目が行かないようにしないと。笑」


健太「ふふっ。」


彰吾「そもそも今以上に惚れるとか無理だろ。」


「確かに。」




そこはしっかり認めるんだね。



まぁね。健太のこと大好き過ぎるもんね。




距離感気をつけろよって


笑いながらAの頭をポンポンと撫でた壱馬。




嬉しそうなAを見て、


あいつ壱馬さんに会ったら頭撫でてもらうんだって


意気込んでたんすよっていっちゃんが


俺に教えてくれた。




ほんと、Aのことなんでも知ってるよね。




陸「この2週間も毎日電話してたの？」


樹「いや、忙しかったみたいで
毎日はなかったっすけど、
電話したらあいつずっと喋ってました。」


陸「いっちゃんに会えなくて
寂しかったんだろうね。」


樹「それはないっす。笑」






「ねぇねぇ樹。」


樹「ん？」


「ここの振りってさ、」




そう言って踊り始めたA。




「合ってる？」


樹「うん。」


「あとね、ここの足なんだけどね、」


樹「…。」





今までにない光景。



Aが撮影前にいっちゃんに確認してるなんて。



人に教えることはあっても、


直前になって人に聞く姿なんて見たことない。




1人だけ動画で覚えたって陣くん言ってたし。



だからだろうな。

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