あなた色に染まる〔５〕

247 隼side ページ47

.


隼side



隼「…行っちゃった…。」


紗季「まぁいいじゃん。」


隼「…ん…。」


充希「裕太、カッコよかった。」


裕太「ふふっ。元からや！笑」


紗季「いや、元からではない。笑」


裕太「うぉいっ！！笑」


充希「ふふっ。確かに。笑」


裕太「ちょっ、2人でダメ出しすんのはやめて。笑」




龍友くんの看病のために


部活に出ないで帰っていったA…。



せっかく一緒に部活ができると思ったのに…。



裕太くんはすごいと思う。


行っておいでなんて…俺には言えない。



だって…。




龍友くんと上手くいかなかったら可能性はある



…かもしれない。



でも…。




隼「ぬぁーもうっ！！」


紗季「えっ？いきなりどした？汗」


隼「もう！早くあの2人どうにかなんないかな。」


充希「んー。まぁどうなるかだよね。」


紗季「念じる？お前は龍友が好きだー。って。」


裕太「Aはそんなんかからんやろ。笑」


紗季「そうなんだよね。
あの子何気に意志が固いというか…
バカ真面目というか…。」


充希「まぁそれがいいところなんだけどね。」


紗季「そうなのっ！」





Aが幸せそうにしてる姿が好きだ。



きっとそれは…龍友くんの隣にいる時であって、


俺や裕太くんじゃない。そんなんわかってる。



俺はダンスの相方として


Aを支えることは出来ても…


素をさらけ出せるのは俺やない。



くそっ。2人の苦しい顔なんて見たくないんや！！




お願い。A…素直になって。




相方として、全力で応援するから！


フォローするから！



アシストは任せてよ！



球技が下手でも、アシストくらい…


俺にも出来るんだから！！




隼「じれったい2人。」


裕太「ふっ。今に始まったことやないやん。」


隼「ん。だよね。」

248→←246

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す