声が枯れるまで叫びたい [５]

209 隼side ページ9

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隼side



外に出たAは気持ちよさそうで、


連れてきてあげてよかったって思った。


そりゃ病室だけじゃ息苦しいよね。



涼太「じゃ！また来るね。」


玲於「じゃあ！」


『バイバイ』



いつもなら手を振るのに…


本当に力が入らないんだな…。



起き上がる時も立ち上がる時も


全然力が入ってなくて、


倒れないように、転ばないように


すげー気をつけた。


早く元気になるといいな。



隼「俺も帰ろうかな。剛典さんいるし。」


「…。」


隼「じゃ！まt…苦笑」


剛典「ふっ。隼。行くよ。」


隼「うん。」



帰るって言ったら、


ものすごい悲しそうな目で俺を見てきた。


はぁーそういうのに俺は弱いの知ってるくせに。


いや、知ってるからしてるのか。くそっ。



『て』


隼「え？あっ。うん。」



剛典さんが車椅子を押して、


俺はAの左手を握った。



こいつのたまに甘えてくるのが本当に好き。


昨日だって……だめ。


思い出したら照れる///



剛典「お前ら付き合ってるの？」


「…。」首を横に振る


剛典「だってさ。笑」


隼「重々承知です。笑」




わかってる。付き合ってないし、


Aは俺のこと男として見てない。


俺がどんなに好きでも


Aは俺を好きにはならない。


ただの幼なじみ。


Aにとって俺も涼太も同じ位置にいる。


.



病室について、ベッドに横にさせた。


少しの時間剛典さんと3人で話して、


また明日来るって約束して帰った。




病院出てすぐにAからLINEが来た。



明日も必ず来てね。って。



どんだけ寂しがり屋なんだよ。


全く…。俺の気も知らないで…。

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