声が枯れるまで叫びたい [５]

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涼太side



昨日、剛典さんからAちゃんが


いなくなったと連絡が入った。


病院から脱走するような子じゃないから、


何かあったんだと思ったら、


隼の家にいるみたいだから大丈夫。


って連絡がきた。


隼と何かあったのかな？


.


コンコン。


涼太「入るよー。」



病室のドアから顔を覗かせると、


手を振ってくれるAちゃん。


…目が腫れてる。



涼太「外、暑い。」


『おつかれ ありがと』


涼太「あれ？今日は隼いないんだね。」


『デート』


涼太「えっ！嘘でしょ？誰と？」


「…。」首を傾げる


涼太「知らないの？」



“用事あるって帰っていったから、
デートだと思ってる”


涼太「なんだ。びっくりしたぁー。だよねー。」




隼はAちゃん以外眼中に無いことを、


Aちゃん以外知らない人はいない。


なんで気付かないかなぁー？って思うけど…


まぁAちゃんやし。笑


.


涼太「じゃあ俺らもデートしよっか！」


「…。(ｺｸﾘ)」


涼太「え！いいの？」


「…。(ｺｸﾘ)」


涼太「隼抜きだよ？2人でだよ？」


「…。(ｺｸﾘ)」

“いつも健二郎さんのカフェは2人じゃん。笑”


涼太「まぁ言われてみれば。」


『あのね』


涼太「ん？なに？」



Aちゃんから笑顔が消えた…。


なんだろ…。



.




『ごめんなさい』


涼太「…何が？」


“昨日、佐藤さんが病院に来て、話しました。”


涼太「…。」


“こうなったのは私のせいでもあるし、
自分自身が前に進みたいから、
許してしまいました。ごめんなさい”


涼太「…。」

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