声が枯れるまで叫びたい [４]

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やっぱり寝不足は良くないみたいで、


夜ご飯を食べたらすぐに眠ってしまった。


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朝起きると机の上に1通の手紙が置いてあった。


剛典さんの字。すぐわかる。




“ぐっすり眠っていたので、
起こしたら悪いと思ってこれを書きました。
無理してない？
今日、なおっさんからAは
保健室に寝に来なかったって聞いて感心したよ。
俺なら1時間目から
保健室に行って寝てただろうな。(笑)

最近、災難続きでつらくないか？
もっと俺がそばにいてあげれたらいいんだけど…
出来なくてごめんね。

でもその代わりにAには
隼や涼太、なおっさんがそばにいるから、
頑張りすぎなくていい。
つらかったら弱音も吐いていい。
むしろ弱音を吐いてほしい。

白濱家のことはAには
全く関係の無いことだったのに、
つらい思いをさせてごめんな。
俺はAの一番の理解者でありたい。
だから、無理しないでね。
大丈夫。Aは前に進めているよ！剛典”





剛典さん…。


何も入っていないグラスに


一気に並々と水を注がれているような…


私の心が剛典さんの愛でいっぱいになっていく。



こんなに素晴らしいお兄様が


この世に存在するだろうか…。



お父様もお母様も好きだけど、


私は剛典さんについていきたい。


剛典さんと一緒にいたい。


剛典さんと一緒に五十嵐財閥を


引っ張っていきたい。




そのためには…声が…出るようにならないと…。




でも…どうやって…。


答えのわからない問題…。


これがテストだったら私最下位かも…


…あっ！テスト！


なんで私は寝てしまったんだ。勉強もしないで。

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