i love u … 《１》

26 翔吾side ページ26

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ちょっとして始まった舞台。



Aちゃんの演技を生で観て……


どんどん引き込まれていく。




圧巻やった。



Aちゃんが泣いてるシーンで涙を流す人がいる中、

もちろん俺も泣いた。



あんなにもキレイに泣いて…

演技も出来る…やっぱりAちゃんはすごい。




スタンディングオベーションの中、

会場に笑顔でお辞儀をするAちゃん。


その仕草すら美しくて、瞬きすることすら勿体なく感じた。






舞台が終わって、感動したねって匠海と話しながら

楽屋に挨拶へ向かった。



楽屋に熊のイラストが施されてる暖簾がかかってた。

すげぇ。ホンモノやん。




楽屋に入ると、立ち上がったAちゃん。



「本日は見に来てくださってありがとうございました。」



お辞儀するAちゃんが清々しい顔をしていて、

見たことない表情を見ることが出来きて嬉しかった。




匠海「めっちゃ良かった。」


翔吾「すごい感動しました。」


「ありがとうございます。」


匠海「翔吾なんて号泣してたからね。」


「えっ？」


翔吾「いや、ほんと感動して。ふふっ。」


「ありがとうございます。」




舞台を見た感想を言いたかったけど、

マジで長くなりそうだったから言うのをやめた。





翔吾「あの、これ良かった。」


「え、ありがとうございます。」



お疲れ様でしたと言って紙袋を渡すと、

中身を見てふふっと微笑んだAちゃん。




「ふふっ。ありがとうございます。
来週から大阪公演なので
喉のケアに使わせていただきます。」


翔吾「それ、うちのボーカルのオススメで。」


「吉野さんですか？」


翔吾「いえ、川村壱馬のオススメです。」


「…ありがとうございます。」



川村壱馬って誰だろ？っとでも思ったのか

一瞬目が上を向いたAちゃん。



何を差し入れしたらええか分からなくて、

北ちゃん達に相談したら、

舞台も声が命だからはちみつでいいんじゃない？

って壱馬に言われて、おすすめのはちみつを用意した。




ほんまにはちみつでええのか悩んでると、

熊ちゃんのインスタを見る限り、

料理をする人みたいやから、別に大丈夫じゃん？

って壱馬が後押ししてくれた。

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