i love u … 《１》

22 翔吾side ページ22

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翔吾「山彰さん、」


彰吾「んー？」



リハ終わりの定番の放課後タイム。


イスに座ってくつろぐ山彰さんに話し掛けると、

ゆっくりと首を動かし俺の方を見た。



翔吾「気になる人の連絡先を交換、
というか知ることが出来たんすけど、」


彰吾「うん。」


翔吾「連絡していいと思いますか？」


彰吾「はっ？ごめん。どゆこと？」


翔吾「いや、」



名前は伏せて、共通の友達がグループLINEを作ったことで

気になる人のLINEを知ったことを説明すると

あぁそういう事ねって理解してくれた山彰さん。



彰吾「別に連絡していいんじゃね？
えっ？そんな深く考える必要なくない？」


翔吾「まぁ…そうなんすけどね。」


彰吾「あっちが友達追加だっけ？してなかったら
個人でLINEしたところで意味無いかも知んないけどね。」


翔吾「そうなんですよね。」


彰吾「で？その人って何者？」


翔吾「何者？笑」


彰吾「だって翔吾を悩ませるような女なんでしょ？」


翔吾「まぁ…。笑」


彰吾「……えっ？待って！もしかして…いや、違うよね？」


翔吾「いや……んふふふふっ。」


彰吾「はっ！？今すぐLINEしろって！マジで！
それは悩む時間が無駄！逃したらダメじゃろ！！」


翔吾「ふふっ。」



何を躊躇う必要がある！行けって！

ってテンションの上がってる山彰さん。



他にも残ってるメンバーが、

どした？って感じで俺らを見てきた。



個人的に送ってええか悩んでると3人のグループLINEに、

11日なら舞台見に行けそうなんだけどどう？

って匠海からLINEが来た。



スケジュールを確認すると、

今のところ夜に仕事は入ってなくて

俺も大丈夫だと思うって返信するとすぐに既読2になった。



“ 席の確保しておきます！ ”


“ 本当に見に来てくれるんですか？ ”


匠海 “ もちろん！ ”


翔吾 “ 今から楽しみです！！ ”


“ あの場のノリだと思ってました笑 ”


“ ちなみにその日奈々も見に来るから ”




翔吾「…？」



奈々って…あのモデルの？



匠海 “ ありがと！笑 ”



翔吾「ふふっ。」



何となく察した。そういう事か。



彰吾「楽しそうじゃん。」


翔吾「あ、いや…ふふっ。
今度舞台見に行くことになって。」


彰吾「何？デート？」


翔吾「いや、彼女の舞台を…んふふっ。」


彰吾「おぉー。楽しみじゃな。」


翔吾「はい。」



そこからは忙しいのかAちゃんからの返信もなく

既読にもならなかった。

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