不器用な恋 〈1〉

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数回お仕事でお会いして、


メンバーと話す内容から


俺の5つ年上であることがわかった。





落ち着きのある大人な女性。



本当に…どストライクな容姿。




何度ヘアメイクをしてもらっても


緊張しちゃって、上手く話せない。



そんな俺を見てメンバーが笑う。




壱馬「翔平ってAさんみたいな人が
タイプなんだね。笑」


翔平「えっ！いやぁ…。」


壱馬「ふふっ。バレバレ。笑」


翔平「…あははははっはっはっ…。」




違いますよーって嘘をつけばいいのに、


Aさんという名前を聞いただけで、


上手い返しが浮かばない。



ただただ笑って誤魔化すことしか出来ない


無様な俺をメンバーが笑う。とくと笑うがいい。



笑われるのは嫌いじゃない。





数回お仕事をご一緒しただけなのに、


壱馬さんにバレてしまった。





ニヤニヤしながら話しかけてきた壱馬さんに


タジタジなわたくし。




いや、壱馬さんだけではない。



ほぼほぼのメンバーに気付かれている。



今更否定したところで何も変わらないから、


ネタになればと思うけど、


ネタにするには恐れ多いお方だ。




樹「胸デカイよね。」


翔平「っ！お、お前は！
な、何を、どこを見てるんだよ！！」


樹「えっ？普通に目行くでしょ。笑」


翔平「…。」


壱馬「確かにチラッとは見ちゃうよね。」


樹「俺、結構がっつり見ちゃいますね。」


慎「やばっ。笑
そんなこと言われたらこれから見ちゃいそう。」


北人「えー大事なのはお尻でしょ。」


樹「じゃあ北さんはあの胸に目行かないんすか？」


北人「ん？そりゃ行くでしょ。」


樹「ほらぁー。笑」


翔平「…。」





男子中学生のような会話…。



こんなことを話してる姿は見られたくない一心だ。

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