すぐそばに君はいた −5−

235 樹side ページ35

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「えっ？いつからいました？」


健太「いっちゃんが頭撫でてる時から。」


「えっ？最初から頭撫でてるの健太さんでした？」


健太「いや、だから、途中から。」


「えっ？いつから？えっ？
なんで健太さんが隣にいるの？」


健太「さぁ？」




近くで笑ってる俺を見て、


状況を理解できないAが、


なんでそこにいるの？って困惑してた。




健太「連絡しないから大丈夫だよ。」


「えっ、あ、えっ、はい。ありがとうございます。
ん？ありがとうございます？」


健太「ふふっ。落ち着いて？笑」


「はい。」




普段メンバーと同じように接するから、


健太さんのことがどのくらい好きなのか


全然分からないけど、相当好きなんだろうな。





気を取り直しリハに集中するA。


毎回思うけど、


リハを真剣に手抜きすることなくやるのは

本当に尊敬する。



限られた時間を有効に使うために


集中しないとって言われた時には、


普段俺と冗談言い合ってるやつと同一人物？


って思ったくらい。






リハが終わって、


壱馬さんにあれを見せていいか確認したら、


うるさくなりそうって笑いながらも


いいよって言ってくれた。





樹「A。これ見て。」


「ん？マネージャーさんの携帯？どしたの？」


樹「いいから見て。」


「うん…？」




不思議そうにスマホを受け取って画面を見たA。




「えっ！？」


樹「いいから。ちゃんと見て？」


「うん。」




じーっとスマホを見つめてたAが、


これありがとって俺にスマホを渡して


壱馬さんのところに行った。






実は壱馬さんがマネージャーさんのスマホを借りて、


渡された連絡先に連絡をしていた。




しっかりとAを擁護しつつ、


自分の連絡先は教えられないことを


へりくだったメッセージを律儀に送っていた。

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