すぐそばに君はいた −5−

232 ページ32

.


拓磨「Aさん。」


「ん？」



トントンっと肩を叩かれて振り向いた。




拓磨「すごい いい写真が撮れました。」


「ん？どれ？」


拓磨「これ送りますね。」


「うん！ありがとー！」




煌びやかなイルミネーションがキレイな背景に


手を繋いだ2人の後ろ姿の写真。




たっくんがめっちゃいい仕事をしてくれるんだけど。




「ねぇたっくん。」


拓磨「はい？」


「抱きついていい？」


拓磨「ダメです。笑」


「ふふっ。」





樹「何してんの？」


「たっくんが素敵な写真を撮ってくれた！」


樹「どれ？」


「これ！良くない？
待ち受け変えようか悩むレベル。」


樹「変えたら？」


「んー…でも4人の写真も捨てがたい。」


樹「俺もその写真好き。」


「だよね。」




韓国で同い年4人で撮ったやつを


ずっと待ち受けにしてる。



みんないい表情をしててお気に入りの写真。




「……やっぱり変えない。」


樹「なんで？」


「何となく。」




浮かれるのは良くない。



健太さんと付き合ってるのは


メンバーとマネージャーさんしか知らないんだから、


他の人に見られたら困るもん。





「……ふふっ。禁断の恋は大変だ。」


樹「…。」


「仕方ない。これからも、
この澄ました顔の樹を毎回見てやるか。」


樹「ふっ。幸せじゃん。笑」


「はいはい。そういうことにしてあげますよ。」




しばらくは4人の写真でいいや。



これもなかなか撮れる写真じゃないし。





同い年メンバーは特別だもん。

233 樹side→←231

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す