すぐそばに君はいた −5−

228 翔平side ページ28

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樹「Aやってみたら？笑」


「い、いい。」



この少しの会話で


みんながAを見て、陣さんが手招きした。



陣「A。」


「大丈夫です。本当に無理。」


陸「えっ？笑」


「えっ？え、いや、えっ？だって、それ、き…」




テンパるAにメンバー全員が笑った。


笑ってる理由がみんな分かったから。



こういう時、悪魔は自然と近づく。




ニヤニヤしながら、


Aの頭をグッとボウルに近づけた樹。




樹「ふふっ。」


「マジでやめて！」




カメラが回ってるのに、ガチで樹を睨んでた。







「ねぇ、本当に無理！！」


翔平「えっ？」



そう言いながら俺の背中にガシッとしがみついた。




翔平「なんで俺？」


「翔平は裏切らない。」


翔平「まぁ。」




裏切らないというか裏切れない。


本当なら俺も樹と一緒にいじる側に入りたいよ？


でもAに逆らっていいことは無い。






北人「ほら。笑」



北人さんがピンポン玉を手に取って


Aの顔に近づけた。





「ぎゃー無理！！」


翔平「ちょっ！！」




北人さんから逃げようとして


転んだAに引っ張られ、


俺までも尻もちをついた。




翔平「俺を巻き込むなっ。」


「ごめんなさい。大丈夫？」


翔平「うん。」



みんなが嫌がるAを見てケタケタと笑ってた。




樹「A？笑」


「っ！」



悪魔の樹がA目掛けてピンポン玉を投げた。



「うぬぁぎゃあ！！」





どこから声が出てるの？っていう叫びと共に、


寝たまま えびぞって上手くかわした。





RMPG「「あははははっ！！」」




「お願いだから本当にやめて！」




カメラ回ってるよ？


そんな怖い目、映して大丈夫？



ま、面白いからいいか。

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