すぐそばに君はいた −5−

221 陸side ページ21

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陸side



壱馬のプレゼンした慰安旅行が念願叶った。


今日から1泊2日の慰安旅行。




事務所から移動車に乗り込んで、富士急へ向かった。



テンションの高いメンバーがいる中、


俺の隣でお気に入りのブランケットを掛けて


爆睡してるA。




昨日、雑誌撮影が終わるの遅かったらしいから、


寝不足なんだろうな。




翔吾「爆睡だね。笑」


陸「多分今は何しても起きない。」




通路を挟んで隣に座ってる翔吾に、


ほらって言いながら


Aの頬をツンツンと突っついた。




翔吾「んふふ。寝かしてあげましょう。」


陸「ねっ。」




メンバーの声を聞くと


安心して眠れるって言ってたけど、


よくこんな賑やかな車内で爆睡出来るなぁ。




寝顔も綺麗な女王とこっそり写真を撮って、


俺も目を瞑った。




寝ているとあっという間に富士急に着いた。




車から降りて、んーって伸びをしたAのお腹を


殴ろうとした健太。



「っ！びっくりしたぁ。」


健太「ふふっ。」


「もぉーやめてくださいよー。
健太さんならマジで殴ってきそうでこわい。」




仲良さそうに話す2人を見ると、


あぁ付き合ってるんだよなぁって思うけど、


普段は自然すぎて忘れちゃう。



ここにいるスタッフさんは


全然気付いてないんだろうな。




準備をして始まったオープニング撮影。




壱馬が進行を務めるオープニングで、


もちろんいじられる1人だけ半袖の翔平。




彰吾「Aジャケット貸してあげなよ。笑」


「嫌です。」


壱馬「中パーカーでしょ？いいじゃん。笑」


翔平「貸してください！」


「絶対無理！嫌だ！！
壱馬さん、その肩に掛けてるやつ
貸してあげてくださいよ。」


壱馬「同じチームだろ？笑」


「だとしても嫌です！！」


陸「翔平、風邪引くかもよ？」


「それは半袖の翔平が悪い。」


陣「どうすんねん。風邪引いたら。笑」


「その時は治るまで看病してあげますよ。」


翔平「えっ！？」


「だからジャケットは貸せない！！」





意地でも貸そうとしないA。



貸さないって分かってるから、


みんなニヤニヤしながら、いじってしまう。




でも、看病するより


貸してあげる方が楽だと思うけどね。

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